never 7 side 2 ページ12
めざましが鳴る前に
ふと目が覚めると
カチャッて玄関が開く音がした。
いまうちの鍵を持ってるのは
Aだけだし。
起きて寝室を出るとやっぱりAがいる。
しかも俺がAんちに行って
そのままバルコニーに行く時と同じように
ちゃんと使い捨てのスリッパを使ってうちに上がってくれてる。
別にあえてAにお願いした訳じゃないのに
こーゆーとこの価値観が一緒なところが本当に嬉しい。
スリッパをビニール袋に入れながら
「冷蔵庫に焼きそばと炊き込みご飯のおにぎり入れといた」
Aはめちゃくちゃ嬉しいことを言ってくれた。
「え、やったー。今から食べるー」
昨日遅かったし買い物してないから冷蔵庫空に近いし
今から朝ごはん作るの正直面倒だっし
めちゃくちゃ助かる。
「じゃあ行くね」
Aが手を振りながら玄関のドアを開けた。
「行ってらっしゃーい」
見送りつつふと思う。
A、今朝はちゃんとご飯食べたのかな。
「あっ!ねぇ!A!ご飯食べた!?」
慌てて聞いたけど「あっ」の地点でドアが閉まる。
これAに聞こえてないよな。
慌てて電話を掛けようとすると
小林ちゃんから連絡が来る。
『千賀さんがピアノの練習のし過ぎて寝坊したそうで、先に二階堂さんお迎えでも大丈夫ですか?』
小林ちゃんが言う。
いま千賀はピアノの先生のtamaちゃんに夢中で
いい所を見せようとして必死になってて
もう弾けるのにものすごく練習してるらしい。
仕方ないな。
千賀は後で説教しよ。
冷蔵庫を見るとAが言う通り炊き込みご飯がおにぎりになってるから
「いーよ、ご飯車で食べていいならあと10分くらいで降りれるよ」
『ありがとうございます!』
小林ちゃんの声が弾んでる。
確かにお迎え変更とか大変だもんね。
急いで支度して
車に乗り込んでからようやくAにLINEする。
ニカご飯食べてる?
Aうん
返事が来た時に
あ、量聞けば良かった、って思ったけど
さすがにしつこいよな、と思って辞める。
またAんち行った時に
一緒にご飯食べて確認すればいいや、って思ったから
そのままにして仕事に集中する。
仕事を終わって帰って
夜はAの焼きそばを食べて
相変わらず激ウマでめちゃくちゃ幸せで。
それに満たされて忘れちゃってた。
Aがごはんをしっかり食べるようになってたかどうかを
結局確認しなかったんだ。
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shizu(プロフ) - junkoさん» コメントありがとうございます!一文字一文字読まれると誤字脱字が酷いのがバレて心配ですが(笑)見つけ次第治してますが見つけたらまたやったな、って思っていただけたら幸いです。また読みに来てください! (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます!ニカにはこんな子がそばにいてほいしな、と思って書きました。ありがとうございます! (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
junko(プロフ) - このお話大好きです。更新されるたびに大切に一文字一文字ゆっくり読んでます。これからも楽しみにしてます^_^ (2021年4月20日 1時) (レス) id: 74230b5629 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 更新ありがとうございます!素敵すぎて電車で泣いちゃいそうでした。 (2021年4月19日 9時) (レス) id: 0a653a5e8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shizu | 作成日時:2021年3月27日 14時