検索窓
今日:15 hit、昨日:20 hit、合計:89,358 hit

愛をこめて 5 ページ7

千賀さんに抱きしめられた日。

裕太には言えないし
私も嫌だったから
お風呂に入ってキレイになってから
裕太に抱き締めてもらった。



やっぱり裕太の抱っこは
最高に幸せで。

抱き締められるのは
誰でもいい訳じゃないんだな、って思う。

むしろ裕太しか嫌だって思う。



私が裕太にくっついて離れない状態だったからか
朝目が覚めた時に裕太は私を抱き締めてくれてて。

起きて裕太を見上げると
私が動いたから裕太も起きちゃう。
目が合うと

「もう元気になった?」

優しく笑ってくれたから。



泣きそうなくらい幸せだった。



「うん」

「そっか」

優しく裕太にポンポンされて幸せだったけど。



ちょっと待って?

「え、裕太ちゃんと寝た?」

今日もお仕事なのに大丈夫なの?

「うん。Aポカポカして気持ち良かったよー」

ギュッて裕太から抱きしめられて
ものすごく幸せだった。



だから気持ちを切り替えることが出来て
裕太を見送って今日も千賀さんとの練習日。

嫌な気持ちにならずに仕事に向かう事が出来た。



今日はピアノで練習。
本番はグランドピアノだけど
今日はスタジオのアップライトピアノ。

それも昨日慌てて事務所に連絡して
ピアノを借りられるところを探してもらって
なんとか手配出来た。



まず千賀さんに弾いてもらうと
元々一通り弾けるようになってたけど

「…鍵盤、重い」

思い通りには弾けてないみたいで苦戦してる。



キーボードとピアノは全然違うのに。
その辺は考えてなかったのかな。

「それがピアノですから」

私もそう返すくらいしか出来ない。

しかもキーボードと違って
ピアノは練習できる訳じゃないから大変だろう。



「あーもう、ピアノ買おうかな」

千賀さんは言う。



さすがだよね。
ピアノ簡単に買えちゃうんだ。

「発注から納品まで新品だと半年から1年かかりますよ?」

「………」

黙っちゃう千賀さん。



「それに、この前のキーボードで手を痛めてたらピアノこそ指痛めますからね?」

「………うん」



千賀さんはものすごく悲しそうな顔をしてて。



練習が終わる時に

「tamaちゃん、まだ怒ってる?」

千賀さんに聞かれて何の事かわからず

「…え?」

キョトンとしちゃう。



「昨日の事…」

千賀さんに言われて

「あぁ」

裕太に抱きしめてもらって
気持ちの切り替えできたからそんなに気にしてなかった。



「大丈夫ですよ」

微笑んだのに

「そっか」

千賀さんは何故か複雑そうだった。

愛をこめて 5 T→←愛をこめて 4 T



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (181 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
502人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りさ - 続き楽しみにしてます(*^-^*) (2022年3月14日 3時) (レス) @page48 id: 14edd87e20 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2022年3月4日 2時) (レス) @page44 id: 5e6481142e (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2022年1月28日 1時) (レス) @page40 id: 66fc43380a (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2022年1月18日 2時) (レス) @page40 id: 053d1fe70b (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2022年1月4日 3時) (レス) @page40 id: 1a8a7fd8f9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:shizu | 作成日時:2021年3月3日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。