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Air 3 side 2 ページ42

※察した人は閲覧注意
飛ばしても次に繋がります





トイレに行こうとしたら
何となく気配を感じる。



見ると廊下に
まぁまぁのサイズのアイツ。



寝室に引き返すと

「どうしたの?」

すぐ戻る俺に不思議そうな顔をしてAちゃんが聞いてくる。



「あのね」

「うん」

「廊下にね、アイツがいるの」

「アイツ?」



名前を言うのも嫌だ。

なんとか察してくれないかな。



「黒くてまあまあのサイズで…」

「あぁ、ゴ…」

「名前言わないで!!」



名前も聞きたくない。

1文字聞いただけでゾワッとする。



「苦手なの?」

「無理、マジで無理」

「………」



そんな俺にAちゃんは少し考えた後で

「待ってて」

ベッドから出るとドアに向かう。



「え、Aちゃん平気なの?」

「苦手だけどニカ程じゃないよ」



Aちゃんは廊下に顔を出すと発見したのか

「あぁ」

って声を出すとリビングに向かってる。



少しして戻ってきたAちゃんは
ペットボトルと新聞紙とスプレーとゴミ袋を手に戻ってきた。



そして寝室から顔だけ出してる俺を通り越してヤツの方に向かうと



スプレーのシューーッて音をさせた後で

スパンッ!!!!

いい音を立ててる。



「…ふーー」

深いため息をつくAちゃん。



……まさか。



「終わったよ」

「え!?」



早っ。
ガサガサ音をたててAちゃんが片付けてる。



「ちょっと待っててね」

ゴミ袋を体から離して嫌そうに持つAちゃん。



え、一撃?

すごくない?



「一昨日近所で引越しあったから嫌な予感してたんだよね」

「え?」

「そういう時って出やすいんだよ」



Aちゃんは1度リビングに向かうと
雑巾や消毒とかを持って戻ってくる。



「…ありがと」

掃除をしてるAちゃんの背中に声を掛けると

「ううん。お待たせトイレどうぞ」

片付けが終わって俺を振り返る。



その顔を見ると
確かに本当は苦手なのもわかる。



「…凄いね」

「別に凄くないよ」



苦笑いするAちゃんは

「1人だと自分でどうにかしないといけないから」

ってリビングに向かう。



そうか。

Aちゃんは1人で生きてくって決めて
苦手なものもやっつけちゃうんだ。



トイレを済ませて出ると
まだ洗面所で手を洗ってるAちゃん。

「ごめんね、苦手なのに」

「大丈夫だよ」

苦笑いでアルコール消毒までしてる。



カッコイイよ。

カッコ良すぎるよAちゃん。

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shizu(プロフ) - はるるさん» ありがとうございます!はるるさんも熱中症には気をつけてくださいね! (2020年8月18日 0時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさん» 楽しみにしてます!まだまだ暑さが続くようですので、健康にはお気をつけください。 (2020年8月16日 7時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - はるるさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてものすごく嬉しいです(〃▽〃)少しずつですが更新していきますのでまた是非読みに来て下さい! (2020年8月15日 10時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさんの作品、ほぼ全部見てます。大好きです。これからも応援してます。 (2020年8月14日 10時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2020年7月18日 15時

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