Air 2 side 2 ページ40
ベッドの提案は
Aちゃんが一緒に寝るのが問題ないなら
すぐにいいって言ってくれると思った。
でもまさかAちゃんから
「ダメ」
って即答される。
「何で？俺が買うならいいじゃん」
「ダメだよ！ニカ分かってる？ベッドって布団もシーツもいるんだよ？」
「分かってるよ」
それくらい分かってるもん。
「そしたら全部でいくらすると思ってるの？」
「でもブルーレイレコーダーだって置かせてくれたじゃん」
「それは最悪もううちに来れないってなっても何とかして返せるけどベッドはそうはいかないでしょ」
Aちゃんは本当に困った顔をしてるけど。
確かにベッド買うとか
そりゃまぁ引くよね。
「それならさ」
俺はベッドから出て簡易ベッドを今までより近くに寄せる。
「ひとまずこれで寝るけど。Aちゃんは本当にこれでいいんだね？」
Aちゃんを見ると少し間を開けて
「……いい」
ベッドの真ん中に自分の枕を置いて俺の枕を渡してくる。
ふーん。
いいんだ。
でもそれなら今のその間はどうして？
素直じゃないAちゃんに
ちょっと意地悪したくなった俺は
「ならこれで寝よっか」
横になると
「うん」
Aちゃんもベッドに寝転がる。
「おやすみー」
「おやすみ」
しばらく黙ってAちゃんを観察してみた。
Aちゃんはじーっとしてるけど
30分経っても寝息が立つ様子がない。
ほら。
「ね、やっぱり俺と寝るのに慣れてきてるでしょ？」
聞いてみるけど
Aちゃんは何も言わない。
寝たフリのつもりかな。
それならと思って
「やっぱり俺のワガママにしていいから買っちゃダメかなー」
一人言みたいに呟いてみた。
そしたら
「私は1人でも寝られるから」
Aちゃんが言う。
ほらやっぱり起きてる。
「ホントに？」
「うん」
「たまにでも俺と一緒に寝たくなる時ないの？」
「ないよ」
Aちゃんは言い切る。
さすがに俺も毎日一緒は嫌だなって思う。
でもたまに人に甘えたい時とかあるじゃん。
だからAちゃんにもそういう時あると思うんだよね。
だから
「分かった」
体を起こすとAちゃんが俺を見上げる。
「それなら俺は買う覚悟出来てるからAちゃんが一緒に寝たいって思ったら俺が買うから買っていい？」
しつこい俺の提案に
「…わかった」
ようやくAちゃんが納得する。
こうして俺とAちゃんの
戦いが始まったんだ。
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shizu(プロフ) - はるるさん» ありがとうございます！はるるさんも熱中症には気をつけてくださいね！ (2020年8月18日 0時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさん» 楽しみにしてます！まだまだ暑さが続くようですので、健康にはお気をつけください。 (2020年8月16日 7時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - はるるさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてものすごく嬉しいです(〃▽〃)少しずつですが更新していきますのでまた是非読みに来て下さい！ (2020年8月15日 10時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさんの作品、ほぼ全部見てます。大好きです。これからも応援してます。 (2020年8月14日 10時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2020年7月18日 15時
