Fake。14 ページ27
寝室が開いて
ニカが入ってくる音。
パタン、とドアが閉じて
ニカが近づいてくる気配。
少し間があってからスプリングが弾む。
…ニカ普通にベッドに入ってきたけど。
でもそのまま無視してた。
さすがにものすごく頭にきてたし。
ニカのバカ！って思うくらい、腹が立ってたし。
そしたら
「Aちゃん」
甘えた声でニカが呼んでくっついてきて
私のお腹の辺りに腕を回してくる。
さすがにドキッとする。
そしてものすごく心地がいい。
でも甘えて来られたくらいで許せるほど
私はチョロくないから。
だから無視し続けていた。
すると少しして
「ごめん」
ギュ、ってニカに優しく抱きしめられる。
「気にかけてくれてたんだね」
甘い声で言うニカ。
そりゃ気になるでしょうが。
あんなに辛そうなニカ初めて見たもん。
黙ったままの私に
「それにしても無計画過ぎだからね？」
なんてやっぱり説教しだした。
「しかも俺頼んでないし。『頭痛持ちだからそーゆーご飯作ってー』なんて」
そう口では憎まれ口を言って
ギュッてまた優しくニカは私を抱き締め直す。
この口調と態度の差は何？
結局腹が立つんだけど。
「…でもめちゃくちゃ嬉しかった。ありがと」
聞き取れないくらい小さい声でニカが言う。
そしてギュッて一度抱き締めたと思ったら
そっとニカの腕が離れる。
そしてそのままま横向きで私にくっついて
しばらくしたら寝息が聞こえてくる。
……寝ちゃった？
少し体を前に動いてスペースを作ってから振り返ってみる。
ニカは気持ち良さそうにスヤスヤと寝てる。
そっか。
疲れてるし今日頭痛かったんだもんね。
抱き締めて謝ってこられたからって許せるほど
私はチョロくないからね。
ニカのバカ。
謝りつつ説教して
結局ありがとうって
何が言いたいの？
嬉しいの？嫌だったの？
でもニカの顔をよく見ると
朝と違って穏やかな顔をしてる。
今は痛くないんだ。
それにホッとした。
そして穏やかな寝顔を見てたら
怒ってたのも落ち着いてくる。
めざまし時計が鳴った時には
既にニカは居なくて。
朝ごはんを食べようと思って
冷蔵庫を開けたら昨日の食べ物たちが無くなっていた。
そしてその位置に紙が1枚。
『いただきます！』
と
スマイルのマーク。
…全部持ってったら私の今日のご飯ないじゃん。
相変わらず勝手だな。
でも
食べ物が無駄にならなくて良かった。
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shizu(プロフ) - はるるさん» ありがとうございます！はるるさんも熱中症には気をつけてくださいね！ (2020年8月18日 0時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさん» 楽しみにしてます！まだまだ暑さが続くようですので、健康にはお気をつけください。 (2020年8月16日 7時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - はるるさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてものすごく嬉しいです(〃▽〃)少しずつですが更新していきますのでまた是非読みに来て下さい！ (2020年8月15日 10時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさんの作品、ほぼ全部見てます。大好きです。これからも応援してます。 (2020年8月14日 10時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2020年7月18日 15時
