拾ってください。4 (ページ20)

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そのままの君でいて 10 T ページ20

ライブに向けて
Aの緊張はだんだん高まっていく。

3日前くらいから
こっちまで緊張してくるくらい心配してて
毎日夜遅くまでずっと練習していた。

その日も明け方近くまで練習してて
トイレに起きたらAがまだヘッドホンをしてキーボードの前に向かってるから
さすがに声を掛けた。

「そろそろ寝ないと体壊すよ？」

「え！もうこんな時間！？」

集中して練習してたのかAは時計を見てびっくりしてる。

演奏会の助っ人の前日や
ドラマの前日は全然緊張してなかったのに。

3日前からこんなんで大丈夫？

さすがに心配になる。

少しでもAが落ち着けるように何か出来ないかな、と思って
仕事の合間にジュエリーショップに行って
黄色のペンダントを見つけて買う。

前日もAの家に行くと
前は前日に全然準備してなかったのに
今日はびっくりするくらい明日の準備の全てが揃ってた。

…本当に緊張してるんだ。

「…どーしよ、失敗したら」

何度目か分からないAの呟き。

「大丈夫だよ、A今日までいっぱい練習してたじゃん？」

声を掛けても

「心配だよーー」

ずっと泣きそうなA。

困った顔も
めちゃくちゃ可愛いんだけど。

でもさすがに今日は早く寝ないと
明日が心配。

だからペンダントをプレゼントして
いつもより甘く
落ち着かせるように
程よく気持ち良くなるようにえっちした。

あまり無理させないで
Aが気持ちいいって思ってくれそうなちょうどいい感じに。

何度かイって
程よく疲れたのかAはスーッと寝てくれる。

良かった。

寝息を立てて気持ち良さそうな寝顔のAを撫でると
寝ぼけてるのかふにゃぁって笑ってる。

激カワなんですけど。

明日見には行けないし
頑張れって言いたいけど言えないから
代わりにいつもしてるブレスレットをAにつけた。

「……お守りだよ」

聞こえないだろうけど呟いて
Aにチュッてキスをした。

朝になって
Aを少しでも長く寝かせたいから
そーーっと起きてそーーっと出かけた。

少ししてAが起きる頃に

A頑張ってくるね

ブレスレットをつけたAの腕の写真が
送られてきた。

裕太Aなら大丈夫

ピースをした手の写真を撮って送ったら

「玉森さん、お願いします」

スタッフさんに撮影を始める声を掛けられる。

…よし、俺も頑張りますかっ。

「はいっ」

気合いを入れて返事をした。