夢の途中 0 ページ1
カチャカチャ…
都会の真ん中の整備工場で
今日も汗とオイルまみれの日々。
暑い。
今日も東京は記録的な暑さ、なんて天気予報で言ってたな。
「おーい、休憩とれよー」
オーナーの声がする。
「はーい」
先輩の服部さんが返事してる。
「冷たい飲み物用意してますよー」
オーナーの奥さん愛子さんの声もする。
いいところなんだけどな。
スパナを握ってボルトを締める。
「おーい、生きてるか？A」
「はい、すぐ出ます」
もう1人の田原先輩の声がする。
モンキーとスパナを握って
作業台とオートバイの下から出る。
「あ、生きてた」
「生きてます」
「顔ひでーけど」
服部先輩は私の顔を見て笑う。
きっと顔にオイルか何かがついてるんだろう。
「熱中症とか気をつけてよーホント」
「はーい」
愛子さんの笑い声と共に麦茶を受け取る。
氷の入った冷たい麦茶が
ホントに美味しくて生き返る。
「はい、Aちゃん口開けて」
愛子さんが言うから口を開けると
塩キャンディを入れてもらう。
「これで頑張ってね。麦茶おかわりは？」
「ありがとうございます！いただきます」
もう一杯飲んでまた下に潜る。
「納期まで余裕あるから無理するなよー」
オーナーの声がする。
「はい」
返事をしてまたスパナを握る。
夕方、仕事が終わると愛車のバイクのエンジンをふかす。
「お疲れ様です」
「「お疲れ様ー！」」
挨拶をすると夕暮れの中
小一時間バイクを走らせる。
夕焼けに照らされた街を
バイクで走るこの瞬間が今は大好き。
都心から少し離れた郊外の家に帰ると
玄関の正面にはバスルーム。
着ているものを脱いで洗濯機に突っ込むと
シャワーを浴びる。
爪と爪の間のオイルの汚れとかを
時間をかけて爪ブラシで取った後
Tシャツと短パンを履いて
洗い上がった作業着を持ってバルコニーに出る。
そのままルーフバルコニーになってるので
屋根下に作業着を干すと
1度家の中に戻って冷蔵庫からビールを取り出す。
プシュッ。
プルタブを開けて半分くらい一気に飲む。
「はぁーーっ！最高っ！！」
声に出す。
まだ夏だから19時前でも少し外は明るくて。
最高に気持ちいい。
彼氏もいないし一人暮らしだから
好きに暮らしていられる。
好きな仕事をして仕事終わりにビールを飲んで。
おひとり様上等。
そう思っていた。
2018年の夏。
二階堂高嗣ことニカに出会うまでは。
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shizu(プロフ) - 深雪さん» コメント気づいてませんでした！ごめんなさい！！ 全メンバー目標ですヽ(*´∀｀)ノ (2020年5月8日 22時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
深雪(プロフ) - ニカちゃんがニカちゃんらしくて最高です。あの、もしかして全メンバー分書いてくださるのでしょうか？期待しちゃっていいのでしょうか。 (2020年5月5日 23時) (レス) id: a8c1d7b9de (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - もち？太郎さん» ニカちゃん思いついちゃって全部終わってないのに先に始めちゃいました(笑)どこかでこのアカウントでもコメントいただいてますよー！少しずつ更新します(〃▽〃) (2020年4月18日 16時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
もち？太郎(プロフ) - こんにちはshizuさん！！このアカウントだと多分初コメなんではじめまして！つ、、、ついにですか！？千ちゃんが先かと思ってました！あの、、、めちゃくちゃ楽しみです、、 (2020年4月16日 11時) (レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2020年4月16日 8時
