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好きすぎるから 11 ki ページ8

やらかした。

完全にやらかした。

褒めてくれるなんてめったにないから
ついホントか聞いたらまた完全にAが心閉ざした。



「Bメロからですよね?」

Aは俺を無視してキーボードを向いて仕事の話に戻そうとしてる。



「その前に…」

「もうさっきの話ならしません。早く終わらせないと明日も仕事ですよ」

なんて完全おこなテンションになってる。



そうなんだけど
そうじゃねーの。
今日はあまり早く終わっちゃダメなの。



Aにうちに泊まってもらいたいんだから。



散々嫌な思いさせたお詫びに
いま俺が出来る一番特別な場所にAがいるって証明として
うちに泊めようと思ってる。

Aは嫌がるだろーけど
休みもない中で2人の時間もそんなに作れないし
何かあってもこのタイミングでハモりと歌割りを出せたら色んな所へのアリバイにもなる。

そのミッションのためにも
今日はこれ以上こじれるのはダメだ。



「A」

「何ですか?」

「こっち見ろ」

「必要ないです」

「見ろ」



ほっぺを挟んで無理矢理俺の方を向かせると
Aは少し涙目。



「ホントにゴメン」

「…もういいよ」

「良くねーよ、すげー傷つけた」

「気にしてない」

「嘘つけ」



俺はまた電気を暗くする。

「1分休憩」

「また?」

「だからさすがに今回は1分」

そう言ってギュッて抱きしめる。



「本当にゴメン」

「…」

「すげー嬉しかった。照れて頭真っ白になるくらい」

「…」

「無理に言えって言わない。でもまたもしAがカッコいいって思ってくれる時があったらまた言って?」



Aは何も言わない。

でもダメとは言わないから言ってくれるかも、って思うしかねーかな。



そっと腕をほどくとムスッとしたままのA。

さっきの能面みたいな顔じゃなくなってるから
不満なのを出してくれてる分まだマシかな。



ムスッとした顔も何だか可愛いなって思って笑っちゃうと

「何も面白くないからね」

Aがむくれたまま言う。



仕事してるのに敬語抜けちゃってるし。

でも少しは俺の反省が伝わったかな。



「…もう1分経つよ」

「ん」

チュッて音を立てて触れるだけのキスをして電気をつけると
少しだけAの顔がニヤけちゃってる。



それが分からないように必死に顔を作ろうとしてるAがまた可愛いくて。



「最初から通していい?」

「はい」



気づかないフリしてまた打ち合わせをしながら
泊める理由も考え初めていた。

好きすぎるから 12→←好きすぎるから 11



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shizu(プロフ) - ぴのさん» コメントありがとうございます!最近なかなか忙しくて更新遅くてごめんなさい。また読みに来て下さい。 (2020年2月14日 8時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 更新ありがとうございます。待ちわびてました。お忙しいでしょうが、また続きお願いいたしますm(__)m テンション マックスです (2020年2月11日 7時) (レス) id: c093b1f16a (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - ひろぴーさん» コメントありがとうございます!北山さん推しなので美化しちゃいます 笑 たまに更新頻度落ちますがまた是非読みに来て下さい! (2019年11月20日 6時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ひろぴー(プロフ) - 朝更新されてて、12になっててめちゃくちゃテンション上がり、今日一日楽しく働けました笑。中々素直に言えなくて我慢しちゃう主人公ちゃん、めちゃくちゃ気持ちが分かって一緒に苦しくなってます…だけど北山さんが、素敵な男性すぎてキュンキュン止まりません! (2019年11月18日 20時) (レス) id: 9608494618 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2019年11月18日 4時

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