秘めた想い T -side T- 10 ページ2
次に気がついた時。
お互いテーブルに突っ伏して寝ていて
時計は昼の12時をまわったとこだった。
少しでも布団で寝た方がいいかな。
「おい、A」
揺さぶって起こすけど起きない。
寝起き悪っ。
「ほら、布団で寝ろよ」
「んーっ」
「腰痛くなるぞ？」
声を大きめにして体を揺すったら
「んーー」
首を振ってAが抱きついてくる。
フワッと香る香りが
いつもなら柑橘系の香りなのに俺のシャンプーの香りがした。
そして久しぶりの女の人とのハグにものすごくドキッとした。
「A？」
おそるおそる声を掛けたけど返事がない。
…寝ぼけてんのかよっ。
でもハグがホント気持ち良くて。
試しに抱き返すと
「んんーっ」
甘える声でAはさらに抱き締めてくる。
…ダメだろ。
勘違いしちゃうだろーが。
「ほら、起きろって」
「やー」
「やじゃねーよ」
そう言っても首を振って寝惚けてさらに抱きついてくるから。
仕方ないか。
腕を解くとお姫様抱っこをしてみる。
…こんなことした事ないんだけど。
意外と出来るもんだなって思って
Aをベッドまで運びかけて立ち止まる。
え？いつの間に？
ってなるよな。
その点ソファなら誤魔化せるな。
俺はAをソファの上に乗せて薄手のブランケットを掛ける。
すーすー寝息を立てて気持ち良さそうに寝てる顔をしばらく眺める。
…可愛いかも。
引き寄せられるように唇を重ねた。
あ、やば。
無意識だった。
その唇の感触もすごく気持ち良くて。
もっとキスしたいかも。
こんな気持ちも初めてで。
今までの彼女たちに思ったことなかった。
あれ？
でも俺の好きな人宮田だよね？
何だかよく分からなくなってきた。
ソファのそばで
Aの寝顔眺めてるうちに眠くなってきて
次に気づいた時は髪を撫でられていた。
ゆっくり目をあけるとAが俺の髪を撫でてて
「おはよ。ゴメン、起こした？」
って言いながらずっと指で俺の髪を梳かしていた。
「はよ」
ゴメンって言う割に謝るような顔をしてないし
髪を梳かしてる手は止めてないな、なんて遠くで思いながらそのままでいた。
「ソファも占領してごめんね。いつの間にここに来たんだろ」
「知らね」
それよりまだ俺の頭とか髪を撫でたままなのをツッコミたい。
でも
「玉森くんの髪、気持ちいいね」
そう言ってAは嬉しそうに笑うから
何も言えなくなった。
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shizu(プロフ) - りぃ☆彡さん» コメントありがとうございます！気づいてなくてごめんなさい。やっと繋がりました。短編のつもりだったんですけどね…楽しみにしててくれて嬉しいです！ (2020年3月18日 5時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - はとさん» コメントありがとうございます！気づいてなくてごめんなさい。ようやくエンディングに向かいます！ (2020年3月18日 5時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
りぃ☆彡(プロフ) - はじめまして。いよいよ主人公サイドと繋がりましたね！続きを楽しみにしています！ (2020年2月20日 22時) (レス) id: de1f37d540 (このIDを非表示/違反報告)
はと(プロフ) - はじめまして。いつも楽しみにしています。玉ちゃんがこの後、どんな行動にでるのか楽しみです。 (2020年1月26日 0時) (レス) id: bf18adaee4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2019年11月24日 7時
