サイボーグな彼女 11

好きすぎるから 2 ki ページ40

Aは
嬉しいか恥ずかしいかは
『どっちでもいい』
って言ってるけど。



顔見れば両方なのは丸わかりで。



困った顔を見たくてわざと言ってみたんだけど。



何だかその後落ち込んでて言い過ぎたかなーなんて思う。



そんな今日はバラエティの収録のあともう正月より1ヵ月近く経つのにバラエティのスタッフさんたちと新年会で。

二次会がすでに決まってて
女の子がつくお店に行くことになっていた。

さすがにAが送迎はちょっと…ってなって
(Aは全く気にして無かったけど)
一次会終了後武田ちゃんとAは事務所で仕事、小林ちゃんと酒井ちゃんが送迎することに。

小林ちゃんは監督役というか見張りで残って
酒井ちゃんはAと事務所で仕事があるってことで一度事務所に戻っていた。



俺の隣に座った子が
ものすごく若く見えたから

「…え？ホントにハタチこえてる？」

聞くと

「こう見えて27ですし子供も居ます」

なんて言うからビックリで。



「北山さんも童顔ですよね」

「そーなの。これくらいになると逆に若く見えるってトクだけどねー」

「そうなんです、やっとトクしてくる時代で。でもお酒買う時に免許証見せてって言われると面倒ですけど」

「あー！わかるっ」



なんて盛り上がってて。



22時くらいに次の日朝早いニカ千と宮田が小林ちゃんの運転で帰って
ホントなら入れ違いで来るはずの酒井ちゃんが来ない。



まぁいいか、って特に気にしないで飲んでて
だいぶ盛り上がってくる。



見渡すと
普通に話してる横尾さん
人見知り発動して横尾さんにべったりのタマ
キングを発揮してるけど笑顔が引きつってる藤ヶ谷。

…付き合いだもんなー。

でもまぁみんなそれなりに楽しんでそうだから
まぁいいのかな。



例の隣の子があまり話さない子で。
何だか逆にこっちが気を遣った。

「…子育て大変？」

「それなりには。でも旦那さんも見てくれるんで」

なんて笑ってるけど。



旦那さんが見てくれてるの？てか

「え？旦那さんいるの？」

「はい」

「なのにこのお仕事？」

「…職人さんなのに怪我しちゃって治るまでの間だけなんですけど」

「はぁー、なるほど」

色々あるんだな。



「慣れてないと大変だよね」

「まだ1週間なんです」

「そりゃ慣れてないね」

「ごめんなさい、つまんないですか？」

「いや大人しいなって思って」

「ですよね、気をつけます」

なんて苦笑いしてるのが初々しくて。



色んな人がいるもんだな。

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