ないしょとヒミツ 22 ページ17
宏光の作詞作曲が佳境で
まっすぐ帰る日が増える。
たまに飲み会もあるから
宏光と過ごす時間はほぼ無くて
作ってる間にそっとキッチンにご飯を置いて
洗濯物を量によってそのまま洗濯したり
持って帰って洗う日々。
「声掛けてけよー」
って宏光は言うけど
すごく真剣だったから声を掛けられなくて
用事だけ済ませてから帰ってた。
疲れてるからか移動中もほぼ寝てて
本当にマネージャーなだけの関係が続く。
無理して欲しくないから
構わないんだけど
本当は寂しい。
そんな生活が1週間続いた頃
「終わったー！」
玉森さんと宏光を迎えに行くと
車に乗り込みながら宏光が言う。
「おっ出来たの？」
玉森さんも笑顔になってる。
「おー！だから今日ベックス寄って」
宮田ベックス俊哉の影響か
最近皆さんavexをベックスと呼ぶ。
言いながら宏光が私をチラッと見るから
「分かりました」
私も頷く。
「そのままアルバムの打ち合わせ出来たらありがてーけど」
「スタッフさんに確認します」
アポ取りしなきゃ。
信号待ちでメモをする。
「ねー曲聞かせてよー」
最近宏光は車に乗ると同時に寝てるから
起きてる宏光が珍しいのか玉森さんが楽しそうに絡んでる。
「んー完成してからな」
「いいじゃん、ずっと一緒の車に乗ってる仲じゃーん」
「だめー」
「けちー」
なんだか2人とも楽しそうで。
少し微笑ましかった。
「んで俺はベックス寄った後そのまま飲みに行くから」
宏光はそう言ってスマホをチェックしてる。
「分かりました」
…今日も別か。
最近飲んでなかったから。
寂しいけど仕方ない。
明日私は休みだけど宏光は仕事だし。
「あ、そうだ。俺もベックス寄りたい」
玉森さんが言う。
「でも俺はすぐ用事終わるからAちゃん一緒に帰ろー」
「はい」
帰り宏光と別なのが少し寂しかったから
声が弾んじゃって
宏光がこっちをミラー越しに見てるのがわかる。
でももう取り消せないし。
見ないフリをした。
今日の収録はweb番組。
バラエティだしものすごく楽しみで。
子供好きな宏光も玉森さんも楽しみにしてるだろうから余計に2人ともテンションが高いみたい。
合間を見てavexに連絡をすると
ちょうど打ち合わせが出来るって言う。
宏光に報告すると
「ん、じゃあ打ち合わせな」
「はい」
そう答えた時に少し声が掠れる。
あれ？
何か喉に違和感がある。
少し節々が痛い。
………嫌な予感。
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shizu(プロフ) - haru070917さん» コメントありがとうございます！最近更新頻度落ちてますが細々続けますのでまた是非読みに来てください (2019年9月12日 22時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
haru070917(プロフ) - とても面白いです。みっくんとても可愛くてかっこ良く書けてますよ、続き待ってます。 (2019年8月30日 10時) (レス) id: 6044a23124 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2019年8月18日 21時
