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Flamingo 4 T ページ8

Aの家に行く頻度は
だんだん上がる。

最近は2日に1回行ってる。



夜遅くに寝に行くだけの時もあった。

「おうちで寝たら?」

Aはその日すでに寝てたみたいで
俺がずっと鬼電して起こしたから不機嫌。



でも行くと俺が買ったルームウェアを着てて寝ぼけた顔で玄関を開けてくれる。

「Aと寝るの落ち着くんだよね」

上着を脱いでからAを抱き締めると
寝てたからかAの体がポカポカしてるのが伝わってくる。



「あー、気持ちいい」

さらにギュッてすると

「苦しいー」

Aが抗議してくるけど無視して温まる。



少しすると

「…お風呂、お湯入ってるけど」

消えそうな小さい声でAが言う。



ん?それって。



「俺が来るかもってお湯を抜かないでいてくれてたの?」

そう聞いてもAから返事はない。
顔は見えないけど耳は赤い。



「…待っててくれたの?」

「実家からゆず送ってもらってゆず湯にしてるから後でもう1回入ろうかなって思っただけだしっ」

俺が聞いてもたまたまだって言うけど。



そう言うならAはなんでもうお布団入ってるの?

てことは
やっぱり俺が来るかもって思って
ゆず湯にしてそのままにしておいてくれてたんじゃん。



「んふふふ、ありがと」

「違うもん。裕太のためじゃないもん」

「ん、分かった。でもありがと」

そう言って頭をポンポンすると
Aがギュッてしがみついてくる。


可愛い過ぎでしょ。




そんな甘い日々を過ごしてたある日。

朝起きるとAはベッドに居なくて。
ものすごく珍しく小さい音で音楽をかけてる。



よく聞くとこれHey!Say!JUMPじゃね?
あんまり聞いた事ない感じだからアルバムの曲なのかなー。



起き上がるとキッチンで物音。
ちゅーしたいからAのとこに向かう。

「……はよ」

「おはよ」

Aはどうもキッチンでスープを作ってるみたい。
コンソメのめちゃくちゃいい匂い。



忙しそうにしてるから
ちゅー出来ないな。



「珍しいね。CD?ラジオ?」

「あ、ごめん。うるさかった?生徒さんから聞いてって言われて渡されたCDなんだけど」

なんてキッチンで作業しながらAが言ってて
コンボを見ると無地のCDケースがプレイヤーの前に置かれてる。



「全然へーき。お水ちょーだい」

「はぁーい」



コップに入った水をAから受け取って口に含んだ瞬間
『Everybody Go』のイントロとミツの歌い出しが流れる。



思わず水を吹き出した。

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もち?太郎(プロフ) - shizuさん» 了解です!!無理せず頑張って下さいね!!フラグが来ても来なくてもいいお話なので楽しみにしてますっ! (2019年11月5日 21時) (レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - もち?太郎さん» コメントありがとうございます!フラグに答えられたらいいのですが…また得意のフラグパニックになってて他の話で立ててたやつ回収しわすれて今から書き直したくなってます(笑)回収忘れに気をつけなきゃです…。ぼちぼち更新していきます! (2019年11月5日 21時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
もち?太郎(プロフ) - 1コメ失礼しますっ。相変わらず凄い面白いです...。個人的に玉ちゃんの言葉一つがフラグに感じましたっ!!これからも頑張ってください! (2019年10月28日 9時) (レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2019年9月28日 4時

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