特別な日に 2 T ページ27
ヤバい。
からかい過ぎたら
Aが泣いちゃった。
調子乗りすぎちゃったなー。
「ごめんね」
手を伸ばしたけどパンって払って無言で首を振ってるA。
我慢しながら泣いてるからヒック、ヒック、って子供みたいにしゃくりあげて泣いてて
もーそれすら可愛い。
なんて言ったらまた怒るだろーから
近くにあった俺のカバンからタオルを取り出すと
「ん、これ使って？」
って渡す。
Aは涙を拭きながら
「もー裕太きらいっ」
って怒るから
「俺はAのこと大好きだよ？」
…なんか素直に言えた。
なのにAは
「信じらんない。チャラい。タオルからこんないい香りさせてる人の言うことなんか信じらんない」
って言いながら泣いてる。
何そのタオルの香りとか。
関係ある？
「あーそれ柔軟剤だよ」
ラボンの香りだな。
「うそつきっ」
「嘘じゃないって。今度持ってくるから」
「………」
タオルで涙を拭きながらAがものすごく睨んでる。
睨んでるけど何処か可愛い。
「あのね、俺自営業だからそんなに人と交流ないの」
「……」
まだ泣きながらAは俺を睨んでる。
「そもそも人苦手だし。だから出歩くの夜だし」
「知らないもんそんなの」
「俺人んちとか行くのホントは苦手なのにAんちは平気なのに」
「それにしたってハグとかほっぺにちゅーとか彼女でもない子にしなくない？」
って言うからつい。
「じゃあA、俺の彼女になる？」
って聞いちゃう。
聞いてから「あ、やべ」って思った。
俺の事知らないとは言え
つい勢いで言っちゃったけどマズイ。
でも
「ううん、ならない」
Aは首を振って即答。
さすがに傷つく。
「えぇー、俺ソッコーで振られてんだけど」
「だって裕太のことよく知らないし」
ってAは俺を見てるけど。
正直、あんまり言うわけにいかないし。
「彼氏とか彼女とかよく分かんないし、そもそもまだ自分の将来決まってないし」
なんて言ってAは半泣きになってるから。
とりあえずAが他に彼氏作らないならいいや。
まだペットのポジションの方がAのそばに居ることが出来そう。
「ん、分かった。色々ごめん」
そう言ってAの頭を撫でると少しビクッてしたけど大人しく撫でられていた。
「彼氏無理ならペットになっていい？ひとまず」
「……ん」
Aが頷くのを見る限り
そこまで嫌われてはないのかな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 866人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もち?太郎(プロフ) - shizuさん» あら。まだガラの子いるんですね。びっくり...で私。ならガラケー使ってること知ってるならラボンて教えていいのではと思ったのですが。ドラッグストアで玉ちゃんがポスターみたいなのにいたらばれますか...と(笑) (2019年9月14日 20時) (
レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - もち?太郎さん» さすがにガラケーじゃないとニュース開いたら絶対玉ちゃんに気づくし。私の周りに未だ頑固に携帯の子が1人だけ居ます。絶対不便だと思うんだけどなー…。 (2019年9月14日 17時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
もち?太郎(プロフ) - shizuさん» ほほー..え。ガラケー？え。ぐーぐ。えやh...えぇ... (2019年9月14日 2時) (レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - もち?太郎さん» 端末が違うんですね！なるほど！ ベタな展開ですが気付くのはもう少し後の予定です。ちなみに彼女の携帯は特に出てきてませんがまだガラケーなんです。 (2019年9月8日 20時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
もち?太郎(プロフ) - あ。すみません！何気なくこちらで返信したのですが新しい端末です..(汗)咲良の方は壊れてしまったので...^^; (2019年9月3日 1時) (レス) id: 3f59dac3ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：shizu
| 作成日時：2019年7月15日 12時
