検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:129,185 hit

お隣りさん S 2 ページ27

それから。

買い物する時はシェアしようか、っていうことで。
連絡先を交換して買い物に行く時は連絡しよう!って言ったものの。



どのタイミングで連絡しよう?とか
考えてたら3日経ってしまった。



野菜がもうない。
お肉も食べたいし、冷凍庫も空いてきた。

さすがにそろそろスーパー行かないとなーなんて思ってスーパーの前でスマホを持って立ち尽くしてたら。

「…千賀さん?」

声を掛けられて振り返ったらAさんがいる。



「え、いま連絡しようかなと思ってたとこです」

「あはは、私もです」



見るとAさんもスマホを片手に持ってる。



「今日何を買います?」

「野菜とお肉と冷凍食品を」

聞かれたから答えると、

「同じですっ!半分こしましょ!」

パッと花が咲いたみたいに笑うAさん。



「…無理してないですか?」

俺が尋ねると

「それはこっちのセリフですっ」

ニコニコしてるAさん。



「なら遠慮なく」

「はい」



2人で並んで買い物しながら色々話す。

Aさんは俺の1つ下で駅ナカの雑貨屋さんで働いているらしい。



お菓子も2個で安いのを1個ずつ選ぶ。

その好きなお菓子が同じだった。



「え!これが好きなの?」

「大好きです!シェア出来ると助かりますね!」

ものすごく笑顔のAさん。



大好きって言葉に少しドキッとする。

お菓子に対してなのに。



「…とりあえず半分こしますか。また俺んちでいいですか?」

「はいっ!」



Aさんと並んで帰って、自分の部屋に寄ってもらって買ったものを半分に分ける。



「助かりました。色々分けてもらえるとだいぶ安くなりますもんね」

俺が言うと、

「さっきから気になってたんですけど。千賀さんの方が年上なんですから敬語やめて下さいよ」

そう言ってむくれる彼女。



「それならさ。1つしか変わらないしお互いタメ語にしようよ」

「お互いですか?」

俺の提案に少しAさんがびっくりしてる。



そして考えた後で

「半分こする関係ですもんね。対等の方が買い物しようって言いやすいし、なら私もタメ語にします!健永さん」

名前呼びしてくるAさん。



「もう『さん』付けも辞めよ、Aちゃん」

俺が敢えてちゃん付けで言うと

「…分かった。じゃあ健永くんで!」

ってAちゃんが笑う。




「お互い遠慮なしってことで」

「うんっ」

俺が手を出すと握手してくれるAちゃん。






多分、この頃から意識しはじめてた。

お隣りさん S 3→←お隣りさん S 1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (139 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
406人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

shizu(プロフ) - mayumitsuさん» コメントありがとうございます!私もミツ担なのでどうしても北山さんの圧が強めになってしまいます。少しずつ更新しますのでよろしくお願いします! (2019年4月10日 5時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
mayumitsu(プロフ) - こんにちは★こちらも読んでます(^-^)不器用な二階堂くんと、どうなるのか気になります。そして北山さんのiQOS、奪って吸える関係たまらんですね…!!!北山担なのでそこに興奮しました(;∀;)笑。 (2019年4月4日 18時) (レス) id: 90f4627b60 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:shizu | 作成日時:2019年4月1日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。