after 月が綺麗ですね 11 ページ46
Aside
「ありがとねAちゃん」
武田さんが言う。
「太輔相当リラックスしてるよ」
「…そうですか?」
「あんなに楽しそうに笑ってんのも大人げなく拗ねるのも久しぶりだよ」
なんて言ってくれてる。
大人げないのは果たしていいの?
でもそれだけ素が晒せてなくて大変だったとして
それが今日は素の太輔で居られてリラックス出来てるんだとしたら嬉しいな。
一番近くに居る武田さんが言うならホントなのかな。
「じゃあ鍵の件も…」
「ンなの俺からいいなんて言えるわけないだろ?察してよ」
アコちゃんが言うと困った顔の武田さん。
「けーちっ」
「俺の立場考えてくれよ」
ぷんすかしてるアコちゃんに困ってる武田さんが何だか新鮮で。
笑っちゃってると2人が不満そうに私を見てる。
「「何がおかしいの」」
ハモっちゃってさらについ笑っちゃう。
「ごめんなさい、鍵は返せないです」
「まぁ宿の話は心配だけど」
って武田さんが言うってことは武田さんまで変なとこ泊まっちゃったこと知ってるの?
「それだけじゃなくて、例えここに来れなくてもお守りで持ってたいんです。来るなって言うなら来ないから持ってちゃダメですか?」
武田さんにそう言ったタイミングで太輔が帰ってきて。
「…またその話してんの?」
って太輔がさらに不機嫌。
「だーかーらー、俺からいいなんて言えないから察しろってば」
「はーい」
太輔が返事して私のすぐ横に座る。
「どうしたの?」
「残り時間短いから拗ねてるの勿体なくなった」
って言いながら顔はまだ不貞腐れてて笑っちゃう。
「じゃあそろそろ帰ろっか。ドン様にAちゃんチャージの時間与えないと」
「……だから俺にいいとかダメとか言えない言い方しないでくんない?」
アコちゃんの言葉に武田さんが困ってる。
やっぱり2人のやり取りが面白くて笑っちゃうと
「「だから何も面白くないから!」」
また2人がハモるからさらに笑っちゃう。
「じゃあまたねー」
「うん」
太輔と2人を見送ってドアが閉まった瞬間、太輔がギュッと私の手を握る。
「ね、ベランダでもう少し月見ようよ」
「うん」
笑い合ってベランダに向かう。
少し雲に隠れかけてるけど
まだまだ月は見えててキレイで。
「…で、どうしたの?」
「ん?」
「さっき何を言いかけたの?」
そう言って後ろから抱き締めてくれる。
太輔の腕の中がすごい気持ち良くて安心する。
after 月が綺麗ですね 12→←after 月が綺麗ですね 10
538人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
shizu(プロフ) - 咲良さん» ついに武田編突入です。長くならないようにサラッと書く予定ですのでよろしくです! (2019年9月18日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - shizuさん» わ。(笑)心の声だけかぁ(笑)orzんふふ。メンバー全員のが終わったら武田さんや杉山ちゃんの恋愛エピソードがみたいです..(笑)何故だろう。キスマイじゃなくこの物語と現実で分けてる..待って語彙力が追いつかないです( ; ; ) (2019年7月20日 20時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - 咲良さん» 言ってないんです。読み返したら主人公の心の声だけでした。私も言ってると思って書いてから読み返して気づいて慌てて修正してます(笑)←先に読んでから書けって話ですが (2019年7月20日 20時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - あれ?前にツキノミチの流れ...??あれ?何かで言ってませんでしたっけ(?)あの...車の中でたまたま流れてきたっていう...あれ?違う作者さんの小説だっけ...え...でも確かツキノミチの会話の流れだったし...それにイチゴの話ししてたからこれのはずなんですけど(汗) (2019年7月20日 19時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - shizuさん» おぉ...はい!見させて頂きます!! (2019年5月19日 17時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:shizu | 作成日時:2019年3月23日 6時