必死で ページ23
Aside
「店長っ！お願いしますっ！」
「もう大丈夫だってば」
私の言葉に店長が失笑してる。
いま私は閉店後に店長に特訓や過去問に付き合ってもらって昇格試験の特訓をしている。
一応合格基準は超えているけど私はまだまだ不安だった。
「今まで昇格試験に見向きもしなかったのに」
「ですよね」
「東京とかにヘルプ行かせたの失敗だったなー…Aちゃん居なくなるの痛手なんだけど」
そう言いながらも店長は
色んなサイトやニュースを見ながら常識問題で出そうな問題を探して出してくれている。
「居なくなるとは限らないですから」
「もちろんだよっ。まだまだ教えたいこと沢山あるからね」
そう言って勉強を始めるとお互い時間を忘れて夜中になっちゃう。
最近は疲れてスマホも見てなくて。
ある日
『明日の午後と明後日の午前が休みになったんだけど会える？』
朝起きて太輔からのLINEにびっくりする。
昨日から見て明日って今日だ！
『遅番だから終わるの遅いけど会いに行っていい？』
急いで送るとすぐに既読がつく。
『むしろ泊まりに来て。部屋分かったら連絡する！』
…泊まりに行っていいの？
『行って大丈夫？』
『マネージャーんとこにアコも来るよ』
…会えるんだ。
LINEなんて面倒っ！
いてもたってもいられなくなって電話していいかも聞かずに電話をかけるとすぐに繋がった。
「じゃあ行く！」
すぐに言ったら
『うん』
勢いに笑ってる太輔。
うん、っていう声だけでも堪らない。
太輔の声を聞いたら『好き』が溢れて止まらない。
太輔の声をもっと聞きたい。
「ね、太輔」
『ん？』
「何でもいいから話して」
『何でも？』
「声、聞きたい」
そう言うと困ったのか太輔が少し黙っちゃう。
『仕事大変？』
声が聞きたいって言ってるのに逆に聞かれちゃう。
「うん。今ね、昇格試験の前だから」
『へー、そんなのあるんだ』
なんて関心持ってくれたからつい色々話してると
気づけば太輔の声は相槌だけで。
「東京行きたいから頑張ってるよー…って！だから太輔が話してよっ」
思わず訴えたら
『何でだよー、俺だってAの声聞きたいけど？』
なんて甘い事言われて黙っちゃう。
しかも最終的に
『そろそろ行かなきゃ』
って言われちゃって。
「結局私あまり聞けてないっ！」
つい訴えたら
「後で沢山聞かせるから」
大好きなイケボで言われる。
…今日は仕事すごく頑張れそう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 538人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
shizu(プロフ) - 咲良さん» ついに武田編突入です。長くならないようにサラッと書く予定ですのでよろしくです！ (2019年9月18日 7時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - shizuさん» わ。(笑)心の声だけかぁ(笑)orzんふふ。メンバー全員のが終わったら武田さんや杉山ちゃんの恋愛エピソードがみたいです..(笑)何故だろう。キスマイじゃなくこの物語と現実で分けてる..待って語彙力が追いつかないです（ ; ; ） (2019年7月20日 20時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - 咲良さん» 言ってないんです。読み返したら主人公の心の声だけでした。私も言ってると思って書いてから読み返して気づいて慌てて修正してます(笑)←先に読んでから書けって話ですが (2019年7月20日 20時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - あれ？前にツキノミチの流れ...？？あれ？何かで言ってませんでしたっけ(？)あの...車の中でたまたま流れてきたっていう...あれ？違う作者さんの小説だっけ...え...でも確かツキノミチの会話の流れだったし...それにイチゴの話ししてたからこれのはずなんですけど(汗) (2019年7月20日 19時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - shizuさん» おぉ...はい！見させて頂きます！！ (2019年5月19日 17時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：shizu
| 作成日時：2019年3月23日 6時
