序章 3 ページ3
「とりあえず、挨拶行くか」
山本さんが時計を見て言った。
「…はぁ？」
どこに？？
「いま近くで打ち合わせしてるらしいから挨拶に行くぞ」
「え？このままデスか？」
「おう」
立ち上がる山本さんに慌ててついていく。
「お前のその仏頂面の解説は早目にしておきたい」
車のキーを持ちながら言う山本さん。
「だいぶ改善されてますよね？」
私が言うと、
「…いや、実は初対面のやつはみんな怯えてるよ」
苦笑いで答えてる。
…そうだったんだ。
さすがに社会人で男の人苦手とか言ってらんない、と思って頑張ったつもりなんだけど。
地味に落ち込みながら
山本さんについていく。
ナビの設定を見る限り何かのリハらしい。
スタジオが設定されていた。
「…まぁ、あれだ」
運転中ふと、山本さんが言う。
「あんまり大変だったらいつでも戻してやるから、無理しないで言えよ」
ものすごくぶっきらぼうに言う山本さんが、さすがに照れてるんだなって分かった。
「分かりました」
「ん」
こっちを見ないで返事する山本さん。
「ちなみに私いつ異動なんですか？」
そう言えばきいてなかったな、と思って聞くと
「来週」
山本さんが言う。
今日水曜日だから5日後じゃん。
「…早いですね」
「北山がこれから忙しくなるらしーよ」
「へー」
なおのこと私に出来るのかな。
「とりあえず一番のお前を推薦した条件に『運転が上手い』がある」
「…あ、そうなんですね」
褒めていただけたなら有難い。
でも運転のコツを教えてくれたのは殆ど山本さんだ。
「あと、『必要以上喋らない』も推薦ポイントだ」
「大人しいって言ってもらいたいデス」
笑っちゃう私。
「お前が俺の前で笑うまでに半年以上掛かってるからなー、キスマイはどんくらいかかるかな」
「1年以上かかるでしょうね」
「あはは、自分で言うな」
小突いてくる山本さん。
あー、山本さんとお仕事出来るの後少しか。
気のいいオジサンだったから楽しかったのにな。
ものすごく寂しい。
「よし、着いたぞ」
駐車場に一発で停めると、颯爽と降りる山本さん。
慌てて後に続く。
さすがに緊張して足が重くなる。
関係者の入口で手続きすると、スタジオの前に立つ。
山本さんがノックをすべくドアに手を伸ばす。
「え、もう入るんですか？？」
思わず止めようとすると、
「はい、行くよー」
ドアをノックする。
私は、新しい一歩を踏み出した。
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咲良(プロフ) - shizuさん» いえいえ〜お役に立てたのなら光栄です(*´ー｀*) (2019年2月3日 0時) (
レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - 咲良さん» 栄養ドリンク、他のページだけ直してここ直してませんでした！ありがとうございます！ (2019年2月3日 0時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 本気でリンクするのが楽しみです！ (2019年2月2日 22時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - shizuさん» じゃあこの想いの結末は の主人公ちゃんの親友ちゃんへ一方的な片想いの時期でしょうか。あるある...本気で泣いてますよこれあるあるで(笑)栄誉ドリンクになってますよ〜一番最後の両サイドでこれと薬と栄誉ドリンクがあれば最強だなって...これはみっくんが先に惚れ? (2019年2月2日 22時) (レス) id: 29a9983703 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - 咲良さん» この想いの結末は の前の年の年末の設定なので武田さんはやっぱり怖い設定です。背が高い女の子あるあるをいくつか入れつつ進めていこうと思ってます！ (2019年2月2日 19時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2019年1月13日 14時
