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意気投合 ページ30

「何かあった時のご褒美も、ものすごい落ち込んだ時のテンション上げる時もストロベリースペシャルなんですよ!!」

「ほらーーーーーー!!!!」


彼女の興奮気味な感じに、
マネージャーとアコを見る。


「…いやだから、否定してないじゃん」

アコが呆れてる。

「違うんだよ、Aさんの反応が正解で、ストロベリースペシャル行こう!、って言われたら、やったー!行く行くー!、が正解なんだって」

「ストロベリースペシャルはヤバイです。なんなら作った人に『幸せをありがとう』の意味でノーベル平和賞贈呈したいです」


俺とAさんのテンションは爆上がりだった。


「ただのパフェじゃないんですよね!!イチゴの量も多いし、アイスも美味しいし、なんせいいのが下がフルーツポンチやフレークじゃなくてイチゴヨーグルトなところ!しかもイチゴがガチなやつ」

「そうそう!そこなの!!イチゴ終わったと見せかけてのさらにイチゴ!!!それ!!!」


興奮した俺は握手しようと手を出しかけて、

…いやまだこの距離感、握手無理かな

と瞬時に判断してハイタッチに切り替えて手をあげた。


そしたら


その手をAさんはギュッと握って、


「そりゃロケ終わりに時間あったら寄りますよ!スクラブも買いますよ!!」

と、俺の手をブンブン振る。


…わ、Aさんのこの手の感じ。

なんだろう?触り心地も温かさも質感も、
すごい気持ちいい。



「…すごいねストロベリースペシャル」

アコがあっけにとられている。

マネージャーもぽかんとしてる。


「滅多に食べれないなら絶対寄ります!…あー、明日休みだから一歩も出ない!って決めてたけど食べたくなってきたー!!」



俺の手を離して、アコに楽しそうに話すAさん。


手を離された俺は、なんか少し残念な気持ち。


「あのイチゴって、時期によって変わってるんですよねー。いまはイチゴ取れないから地方から取り寄せてて、その時によって生クリームの味やヨーグルトとか調整してて…」

なんて地元ならではの詳しい情報話してくれてるけど半分うわの空だった。


…なんか俺だけ意識してる?

Aさん、ストロベリースペシャルに興奮して俺の手を握ってたことに気づいてない感じ?


そしたらそんな俺に気づいたマネージャーとアコがニヤニヤしてる。

…別に残念でもなんでもないし!!!

いま言うの!?→←周りにいないタイプ



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作者名:shizu | 作成日時:2018年10月5日 4時

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