潜書肆・ ページ17
"みつけた"
その言葉のせいか、乱歩が突然膝から崩れた。
「おっと・・・コイツもか」
気を失った乱歩を坂口は抱き留めた。
「坂口さん危ない!!」
刹那、江戸川が普段は出さないような声を出したかと思うと、突然、体に強い衝撃が来た。
「っ!嘘だろ、何時からそこに・・・」
強い衝撃の正体は、音もなく現れた侵食者による攻撃だった。
「限界を、見誤った、か・・・」
「坂口さん、大丈夫ですか?」
江戸川は、膝立ちになる坂口に駆け寄った。
幸いにも、乱歩に攻撃はされていない。
二人は乱歩を公園の長椅子を寝かせ、其れ其れ武器を出した。
「坂口さん、行けますか?」
「まだ平気だ。」
冷たい目で二人を見下ろす侵食者は聡慧の刃。
無慈悲にも、この侵食者は次々に攻撃をしてくる。回避するのだって体力が強いられる。
「とっておきのトリックです!」
「守らなきゃいけないモンがあるんだよ!」
其れ其れ急所を打つが、坂口は耗弱に近い状態に達していた。
それでも侵食者は止まらない。侵食者の体力はまだ此方よりも優位過ぎる。
このままでは埒が明かない。江戸川は坂口を心配しながらも鞭を揮った。
「矢張り、逃げた方が良かったのですかね」
「弱音はアンタらしくねぇーぜ」
坂口は口では強がっても、二人はそろそろ限界だった。
侵食者はあまりにも脅威過ぎる。坂口も、先程戦った侵食者とは別物だと思うほど。
月明かりが、何事もない様に二人を照らしている。
あと、もう少し・・・・
二人がそう、思ったその時_
「お前の弱点、見えたぞ!」
「弱っちい奴らだな!」
二つの刃の光が、侵食者に降り掛かった
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エリカ - すごく面白かったです!続きを待っています! (2018年3月17日 10時) (レス) id: e5d2f5896d (このIDを非表示/違反報告)
庵 - こういうの探してました!いやぁ、これは鼻血もんですね。更新期待してます。頑張って下さい!! (2018年3月10日 0時) (レス) id: 359f234116 (このIDを非表示/違反報告)
くれーぷ/紅花(プロフ) - 文アルと文ストどちらも好きな私にとっては嬉しすぎて昇天しそうでした…← 出てくる文アルキャラが文ストキャラと同じ名前の人だけじゃなく色々な人が出てくるのですごく面白いです!更新楽しみにしてます( ´∀`) (2018年1月23日 19時) (レス) id: d036a490f0 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - 面白かったです。すこし気になったのですが、登場人物が侵食者というのは、作者さんのオリジナルでしょうか? この前別の小説で見たことがありまして…。偶然ならいいのですけれど、少し気になりまして…。 (2018年1月20日 18時) (レス) id: 48db98a9a7 (このIDを非表示/違反報告)
苺パフェ - とても面白かったです!ボクは空白のSecretさんのほかの作品からここにきたのですが、どの作品も面白くてすごいです!応援しているので、頑張ってください! (2018年1月20日 13時) (レス) id: 92fa33393a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空白のSecret | 作成日時:2018年1月7日 22時