愛されたい症候群 短編集

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紫side



普段は家で仕事をしてるけど、年に数回はカウンセラーの講習会がある。


でも今日は早く家に帰りたくて、内容は正直覚えてない。


リモートにしてくれればいいのにって思いながら、家に帰る。



紫「ただいまー。」



リビングの電気ごついているから、康二でも居るんだろう。


そう思ってドアを開けるけど、誰も居なかった。



紫「あれ？康二ー？」



キッチンには、お昼の残りがそのままになってる。
何があった？


つか、康二は？



この数年で、多少の事なら焦らずに対応出来るようになった俺は、ひとまず２階に行く。


人の成長って凄いなと思う。



それでも、さすがに俺らの部屋全てが開けっ放しになって、部屋の中がグチャグチャになってたら焦る。


まさか泥棒とか……？


それなら康二はどこに行った？



それでも１つだけ閉まっているドアに可能性をかけて、中に入る。


そこには俺らの物に埋もれて寝てる康二がいた。


何も無かったことに安堵して康二を起こす。



紫「康二。起きて。」

橙「……んぅ。ふ、っか、、しゃ？」



まぁそうだよな。


こんな所で、こんな状態で寝てて何もありませんでしたって訳ないよな。


やっぱり１人にするんじゃなかったと後悔しても後の祭り。


今は目の前のことに意識する。



紫「おはよ。よく寝れた？」



ここで何があったか聞いても答えられないのは分かってるから、いつも通りにする。



橙「ふっかしゃんやぁ。」



そう言って手を広げてくるから、とりあえず抱っこする。

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