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橙side
そこからは早くて、外で待機してたであろう集団に、家を追い出された。
わざわざATMまで付いてきてくれて、下ろした瞬間にもって行かれた。
家も服も今まで持ってたもの全てが無くなった。
なぁ、知ってる？俺まだ１８やで？
この年でホームレスなんの？
手元に残ったのは、ボロボロのヌイグルミだけだった。
行くあてのない俺は、ひとまず雨をしのげる建物の間の小道に座り込んでみた。
橙「なぁ、これからどうしたらええと思う？教えてや。友達やろ？」
ヌイグルミに話しかけても虚しくなるだけって分かってるけど、聞かずにはいられんかった。
これまでのお客さんに連絡を取ろうにも、携帯も無くなったし、どうにもできん。
夜の街でも徘徊して手当り次第声でもかけよかなぁ。
いや、もうどうでもええか。
わざわざ生きるために頑張るのも疲れたしな。
どう足掻いても、こうなる運命やったんやろか？
どっかで道を間違えたんやろか？
まぁそれも今となってはどっちでもええ。
そんなことを考えてたら、眠たくなってきた。
あぁ。俺ホンマにこのまま死ぬんや。
あんなに死にたいって思ってたのに、いざ死ぬって分かったら怖いなぁ。
死にたくないなぁ。
………………
ふと意識が浮上した。
あれ？俺生きとるんか？
てか、ここどこや。
何でベッドで寝とるんやろ？
もしかして今日のこと全部夢やったか？
よく分からんまま身体を起こそうとしたら、誰かが部屋に入ってきた。
紫「あっ、起きた？調子どう？」
なんや。またお前らか。
橙「…………。」
紫「ちょっと熱だけ測らせてね？」
熱がある事もバレてるんか。
紫「まだ高いね。もう少し寝てな？」
風邪を引いても放置されてた俺は、優しさに戸惑ってた。
どうせ寝てもすぐに叩き起されるんやろ？って疑いもあった。
紫「そうだ。ヌイグルミいる？」
そう言って俺の友達を横に置いてくれた。
すぐにギュッと抱きしめて丸くなる。
この体勢が１番、安心できるのよ。
紫「大丈夫だからね。ゆっくりお休み。」
そう言って、お腹あたりを優しくトントンしてくれる。
拒絶したかったけど、初めての温もりに涙を流すことしか出来ず、気付けば夢の中に落ちていっていた。
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スノードロップ(プロフ) - R.Y kanoさん» コメントありがとうございます！短編集も作ったので、ぜひお暇があれば見に来てみて下さい！ (2021年1月4日 23時) (
レス) id: cb6f131ade (このIDを非表示/違反報告)
R.Y kano(プロフ) - お話とても面白かったです！ぜひ短編も読みたいです！ (2021年1月4日 1時) (レス) id: e28c2c390a (このIDを非表示/違反報告)
スノードロップ(プロフ) - むむむさん» コメント＆リクエストありがとうございます！ぜひ！書かせていただきますので、更新を楽しみに待っていて頂ければなと思います！ (2021年1月4日 1時) (レス) id: cb6f131ade (このIDを非表示/違反報告)
スノードロップ(プロフ) - ジーナさん» コメント＆リクエストありがとうございます！ご希望にお応えできる物が書けるか分かりませんが、更新されるのを楽しみに待って頂けると嬉しいです！ (2021年1月4日 1時) (レス) id: cb6f131ade (このIDを非表示/違反報告)
スノードロップ(プロフ) - Miitoさん» コメントありがとうございます！短編集、作ったのでお暇なときにでも、ぜひ見てやって下さい！ (2021年1月4日 1時) (レス) id: cb6f131ade (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スノードロップ | 作成日時：2021年1月2日 4時
