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62 交錯する ページ17

NOside

同時刻、2017年のポアロにて安室とコナンは何なら話し込んでいた。
安室はいつも通りの営業スマイルを浮かべ、コナンはその笑顔の裏の降谷零に探りをかけているのだ。


「なんであの時、Aさんを庇ったの?」

「彼女にあの事件は関係無かっただろう?」

「…前に小五郎のおじちゃんは関係無かったのに捕まえたよね?……ゼロの兄ちゃんは、そういう人だよね?」


皿を拭いている安室は動じず、それに構わずコナンは話を続ける。


「彼女を捕まえた後に真犯人を捕まえても良かったんじゃないの?同じようにさ。それに」

「コナン君。」

「な、なに?」


まるで安室の声ではないような低音に、コナンはたじろいだ。
その一瞬を逃さぬように、降谷は鋭い目で彼の目を射抜く。


「今回は毛利先生の時とは違う。第一、彼女を犯人にする証拠も不揃いだった。それに、()は少々彼女を勘違いしていたようだ。」

「どういう、事?証拠が揃っていても逮捕しなかった。って聞こえるんだけど。」

「ああ、その通りだよ。」

「なぜ!?彼女は要注意人物だよ!何かの組織に属している可能性が」

「君はこれ以上彼女に深入りするな。」


コナンの言葉を遮り言ったものは、安室透ではなく降谷零の言葉だった。
それを瞬時に理解したコナンは目を白黒させる。

なぜ、ゼロの兄ちゃんが出てくるんだ?彼に関わる人物なのか?それとも危ない事から遠ざけようとしているだけなのか?

そんな疑問がコナンの脳内で浮かんでいた。


「ゼロの兄ちゃんは彼女の正体、知ってるんだ。」

「……少なくとも君が立ち入る必要はない。」

「なんで!?例の組織の事は僕に協力を持ちかけていたのに!!」

「それとこれとは話が別だ。一般人の君が首を突っ込む事ではない。」


きっぱり言い放つと、安室は特有の笑顔を浮かべて店の奥へと行ってしまった。

降谷零は彼女の正体を知っている。その事にコナンは頭を抱えた。
けれど、彼は自分の立ち入りを許さない。安室ではなく降谷が許さないのだ。つまりそれは、警察が絡んでいる事が手に取るように分かる。

コナンは即座にあの場にいた数人を思い浮かべる。
政府関係者に警察庁長官がいた。
その彼と彼女は仲良さげに話していた事を思い出す。

そしてコナンは更に真実をねじ曲げてあらぬ方向にゆく。


警察庁長官とAが手を組んでいる。

63 安室の言葉→←61 準備準備



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あごしわ - コナンって光合成みたいに推理しなきゃ逝っちゃう呪いでもかかってるんじゃないかなって思う時がある。 (2020年1月1日 3時) (レス) id: d41c4bfd58 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - 式さん» その案名案ですね!!そうします!!暖かいコメントもありがとうございます(´∇`) (2018年8月7日 8時) (レス) id: 270593a483 (このIDを非表示/違反報告)
黒桜 亜琉麻(プロフ) - 上でお願い申し上げます! (2018年8月7日 2時) (レス) id: e742954296 (このIDを非表示/違反報告)
璃奈 - 上でよろしくお願いします。 (2018年8月6日 22時) (レス) id: 9d081775ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 上で、式さんのような感じがいいです。続き楽しみにしてます (2018年8月6日 14時) (レス) id: 01a97476ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朧月 | 作者ホームページ:http://fblg.jp/510814/  
作成日時:2018年5月5日 21時

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