42 どうにでもなれ ページ44
いきなり会場の灯りが消えたのだ。
途端に真っ暗になった事で、辺りの人達はザワザワと不安の声を上げる。
まさか、遡行軍が…
最悪の事態が頭をよぎり、更に腕を振り払おうと身をよじるが、彼はそれを許さない。
仮に遡行軍が私を狙っているとしたら彼まで巻き込んでしまう…それは絶対に許されない。
重要人物Sの彼が死亡すれば未来は確実に変わるだろう。
なんとしても阻止しなければ…と思っていると、再び点灯した瞬間、安心する間もなく悲鳴が上がった。
人々がその声の方へ向かう中でも彼は離れない。
『……離していただけませんか?』
「貴方の目的を話して貰うまでそれは出来ない相談ですね。」
これは当分彼に付き合わないといけないか。
けれど、遡行軍の仕業ならば一般人には手に負えない。この状況下で更に怪しまれるのは致し方ないが、事が事だ。
盛大な溜息を心の中でついて、近くにいる彼らに声を上げる。
『光忠、清光!行きなさい!』
なんとか動かせる頭を最大限に後ろを向き、安室さんを睨んでる二人に指示をする。
「っでも!」
「…加州くん、行こう。」
困ったような顔で動かない清光を、みっちゃんが私の状況を察して無理矢理連れて行ってくれた。
まぁ、二人とも殺気が駄々漏れで安室さんを睨んでいたけれど…
これでもし遡行軍が居ても少しの時間は稼げるはず…と思っていると、掴んでいた腕を更に力を入れる彼。
『……っ』
「何故彼らを行かせた!?」
『何故って…人が死んでいるかもしれないんですよ?』
貴方達が守っているこの会場内で。
と付け加えて言えば目を見開いて驚く彼。
もう、こうなってしまっては疑われるのもどうでもいい。勝手に疑っていてくれ。
『…降谷さん、この手離して貰えませんか?』
静かに問えども彼は顔を伏せたまま何も発せずに、静寂が訪れる。
こうしている間にも事は進んでいるというのに
再度、降谷さん!と言おうとするとそれは彼に遮られる。
「何故、人が死んだと分かる……何故、その名を知っている……何故、この会場が守られていると」
何故!と声を張りたげられた時、後から声を
かけられた。
「そこまでだ。降谷。」
その声に驚いて二人してその人を見れば、彼の目は驚愕の色に染まる。
「ご無事でしたか…A殿。」
『神田殿…』
「っ!何故、長官殿がここに!!」
彼は瞬時に私から離れて神田さんに敬礼をする。
助かった…そう思っていると神田さんが口を開いた
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朧月(プロフ) - 名無しさん» 当時の私が設定で考えていた事は、この不死ノ少女が続編に行く前は、2017年生まれであっても現在の西暦は伏せていたためそのようにしました。なので、続編では初代がコナンに本当の歳を話して西暦は明らかになっています。 (2018年11月17日 12時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 年齢不詳なのに生まれた年が2017年の設定なんですね (2018年11月16日 23時) (レス) id: 29bc82e604 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - かなみさん» 初めまして!ありがとうございます!!これからも楽しんでいただけるように頑張ります(^-^) (2018年5月3日 17時) (レス) id: 270593a483 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ミッテさん» 大好きと言って頂きありがとうございます!そうですね、二人は何でもかんでも組織の人間って考えるのを直すべきですよね笑 (2018年5月3日 17時) (レス) id: 270593a483 (このIDを非表示/違反報告)
かなみ - 初めまして…このお話大好きです続きを楽しみにしてます。誤解が早く速やかに解けますように(笑) (2018年5月2日 15時) (レス) id: 48cf8ea98d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朧月 | 作者ホームページ:http://fblg.jp/510814/
作成日時:2018年4月15日 23時