１７ 返済 ページ19
貴方side
二部隊は一足早くあの時代に飛び、私は陣から送られたお金を持って、鈴に憑依した三日月たちとともにポアロへと向かう。
営業中の看板を確認して中に入る。
「いらっしゃいませ。」
笑顔を振りまくその男性は昨日知り合った安室さんで、なぜかカウンター席にちょこんと座って何かを飲んでいるコナン君。
なんであの少年がいるんだ…三日月たちが警戒しちゃう。そう思っているとやはり腕の三日月と前田の鈴が大きくチリンと鳴った。
風も無く動いてもなかったのに鈴が勝手に鳴ったことで、二人の目線が腕に刺さる。
『…お金を払いに来ました。』
「本当に来てくれたんですね！」
いや、当たり前だろ。と心の中でツッコミながら、払おうとするが彼は何故かボックス席に促す。
『…あの』
「はい、注文がお決まりで？」
『いやそうじゃなくて…お金だけ払いに来たので』
後ずさりすれば、いつの間にか来たコナン君が足にしがみつく。
それに反応して再び三日月の鈴がチリンチリンと二回鳴り、彼の神気が染み出てきた。
落ち着けと鈴に手を当てて霊気を流せば、神気はふっと収まり小さく溜息をつく。
「僕、Aお姉さんとお話したいな！」
そう言って上目遣いで私をみあげる。
……こういうのが世にいう子供の特権だよね。
拒否しようと思ったが、安室さんはともかく小学生を断る理由は無くてついつい頷いてしまう。
そして、私はコナン君と向かい合わせで座り、彼はとても嬉しそうに笑顔を私に向けていた。
『でも、少しだけね？私、この後お仕事だから。』
「お仕事って何のお仕事なの？」
『んー……子供に言っても分からない仕事だよ』
その言葉になぜか彼は丸っこい目から鋭い目に変わる。そして、口元に弧を浮かべた安室さんが私に話しかける。
「僕になら分かるんじゃないですか？」
大人ですし。と付け加えて彼もまた鋭い目で私を射抜く。
……私、なにかしたっけ？
心当たりがない事で思わず顔を歪める。
それを見逃さなかったコナン君がすかさず私に問う。
「…人には言えないようなお仕事？」
確かにそうなのだが…審神者という職業は国家機密となっている。
以前、一般人が安易な気持ちで政府のデータワークに侵入し、審神者とは何かを知ろうとしたところ幾つかの法に触れて逮捕された事例もある。
第一、この時代に審神者はまだ存在していないのだから、例えそれを言ったとしても二人には怪しまれる。
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朧月(プロフ) - 名無しさん» 当時の私が設定で考えていた事は、この不死ノ少女が続編に行く前は、2017年生まれであっても現在の西暦は伏せていたためそのようにしました。なので、続編では初代がコナンに本当の歳を話して西暦は明らかになっています。 (2018年11月17日 12時) (
レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 年齢不詳なのに生まれた年が2017年の設定なんですね (2018年11月16日 23時) (レス) id: 29bc82e604 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - かなみさん» 初めまして！ありがとうございます！！これからも楽しんでいただけるように頑張ります(^-^) (2018年5月3日 17時) (レス) id: 270593a483 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ミッテさん» 大好きと言って頂きありがとうございます！そうですね、二人は何でもかんでも組織の人間って考えるのを直すべきですよね笑 (2018年5月3日 17時) (レス) id: 270593a483 (このIDを非表示/違反報告)
かなみ - 初めまして…このお話大好きです続きを楽しみにしてます。誤解が早く速やかに解けますように（笑） (2018年5月2日 15時) (レス) id: 48cf8ea98d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朧月 | 作者ホームページ：http://fblg.jp/510814/
作成日時：2018年4月15日 23時
