12 自由奔放 ページ14
気分を害したのならすみません。と絵になるような笑顔を私に向けてくる彼。
まぁ、確かに18に見える私があからさまに年上の人の勘定を払おうとしているのは、気になる事なんだろう。
では。とそう言って三日月から離れないように本丸に向かった。
「主殿、本当に申し訳ありません…」
『一期は何も悪くないよ。ここにいるこのじじいが全ての発端なんだから。』
「はっはっは…もっと褒めて良いぞ?」
褒めてない!と私が吠えても三日月は笑顔を崩さなかった。そこも流石の一言だ…。
「主、鶴たちはどうした?」
『二人がいない間に遡行軍に襲撃されてね。返り血浴びちゃったからいつものここに。』
腕を出せば、四つの鈴はチリンと鳴りそれぞれの存在を主張する。
「お怪我はありませぬか!?」
『無いから落ち着いて、一期。』
遡行軍に襲撃された。の一言に一期が過剰に反応して、私の腕を取り怪我の有無を調べる。
「そんなに取り乱すな一期。見た所、主に傷一つ無い」
チリンと鶴の鈴が鳴ったのを見て、一期は目を見開き目を閉じて安心からか口元を緩めた。
「…そうですか……鶴丸殿が…」
二人は全てを察したようで落ち着きを取り戻した。
『…それで?三日月。一体どこに行ってたの?』
「ん?なに、この時代の主を追ってな。赤子の主を見てきたのだ。」
『へぇ〜、赤ん坊の私を……ってえ?』
「ん?」
『……見たの?』
「中々に愛らしかったぞ。」
何やってるんだ!天下五剣!!私の赤ん坊の姿を見られた!恥ずかしい!!!と頭に手を当てていると、一期が震えた声で三日月に問う。
「そ、それは真ですか…三日月殿」
拳までプルプルと震わせていた。
「はっはっ。俺は嘘は言わんさ」
『ほんと、起こっていいから一期。』
「なぜ私も誘わぬのです!?」
『いやいやいやいや、違うよ?違うからね?』
「私も赤子の主殿を見とうございます!!」
『何を言っているのかな!?見なくていいから!』
「今から行くか。」
「ぜひ!」
『こらこらー、話を進めるのやめなさい。言霊使いますよ?』
流石に言霊を使われるのは嫌だと思ったのか、渋々諦める一期と面白そうに笑う三日月。
そんな彼らに溜息を付いて、真剣な話を進める。
『今日ので大体この時代を掴んだでしょう。明日からはきちんと部隊を編成するから、他の隊員にこの時代の事を教えてあげて、率先して任務に当たるように。』
二人が頷いたのを見届けて本丸に早足で向かった。
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朧月(プロフ) - 名無しさん» 当時の私が設定で考えていた事は、この不死ノ少女が続編に行く前は、2017年生まれであっても現在の西暦は伏せていたためそのようにしました。なので、続編では初代がコナンに本当の歳を話して西暦は明らかになっています。 (2018年11月17日 12時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 年齢不詳なのに生まれた年が2017年の設定なんですね (2018年11月16日 23時) (レス) id: 29bc82e604 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - かなみさん» 初めまして!ありがとうございます!!これからも楽しんでいただけるように頑張ります(^-^) (2018年5月3日 17時) (レス) id: 270593a483 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ミッテさん» 大好きと言って頂きありがとうございます!そうですね、二人は何でもかんでも組織の人間って考えるのを直すべきですよね笑 (2018年5月3日 17時) (レス) id: 270593a483 (このIDを非表示/違反報告)
かなみ - 初めまして…このお話大好きです続きを楽しみにしてます。誤解が早く速やかに解けますように(笑) (2018年5月2日 15時) (レス) id: 48cf8ea98d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朧月 | 作者ホームページ:http://fblg.jp/510814/
作成日時:2018年4月15日 23時