156 この世代 ページ27
雅は口角を上げた。
この状況下で何を企んでいる？
と札を構え、彼女を睨みつける初代。
「…いいわ。そこまで言うなら私の力。見せてあげる。」
「初代様、お気をつけ下さい。審神者の中でも一応名高い女です。」
初代が頷くと、睦月も札を構え額には脂汗を滲ませていた。
「全員取り押さえよ！」
足を地面に叩きつけると、一瞬で周りに刀剣男士達が群がった。
その光景に、睦月はひぇっと声を漏らすが、その瞳には怒りと悲しみといった色が映り込む。
自分の家族と戦わなければいけない。
その苦しみと戦う少女を初代はその目で捉え、雅を睨みつける。
『悪趣味ね。』
褒め言葉だと言わんばかりに、袖で歪んだ口元を隠しクツクツと喉で笑っている。
『まさか、自分の力を使わぬ臆病者だとは恐れ入ったわ。』
「何とでも言えば？うちの刀剣男士は強いよ？」
確かに、怪我をしているものの軽傷が多い。
そう簡単には倒されてくれなさそうだ。
彼らを説得したいのは山々だが、瞳に光がない。
操られているのだろう。
『これだから、力の強い阿呆は…』
なんと面倒臭い。
そう呟いた彼女に、二人は微かに目を見開く。
『物吉、信濃。』
「はい」
主の声に、信濃は懐から姿を現し微笑んだ。
『神域の展開を許可します。』
その言葉に、二人の審神者は目を白黒し、二振りは頭を下げて刀を地面に突き刺した。
次の刹那、辺り一面にいた刀剣男士は消え去り女三人が残った。
「な…にを……。」
『そうね。驚くわよね。今の世代の審神者で刀剣男士にも、神域がある事実を知らない者は多い。』
だって、死を身近に感じた事無いでしょう？
冷ややかな初代の声に、二人は一歩後ろへと下がった。
『遡行軍との開戦は今日なのか明日なのか…そんな毎日を送っている間にね、刀剣男士にも神域があると知ったのよ。緊急避難場所としてね。』
苦虫を噛み潰したような表情へ戻った雅は、印を構える。
『恥じることは無い。この平和な世で知らない方が普通なのよ。』
「黙れっ！！！」
腕をブンッと初代へ向けた刹那、初代の足元には呪の陣が光り輝く。
その陣の効果で初代の足は動けずにいた。
「初代様っ！」
慌てる睦月だが、初代が腕で静止をかけ進ませることを拒む。
「万物は全て土へ還るべし。光は空へ、闇は地へ。」
『……神を呼ぼうとしているの？』
「捉えよ捉えよ捉えよ。我に力を貸し給う。いでよ、
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Aqours?(プロフ) - 素晴しい小説を有難う御座います。本当にストーリーの構成やキャラクターの発言において全て読みやすいうえに解釈一致でした…改めて素晴しい作品を有難う御座いました。 (5月1日 3時) (
レス) id: f32673621d (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - とても面白くて一気に読んでしまいましたw素晴らしい小説を作っていただきありがとうございます！！！！ (2022年12月20日 12時) (レス) @page48 id: 3ad15612f6 (このIDを非表示/違反報告)
雪モチ(プロフ) - 1話から一気読みして来ました！ホントに面白くて時間をいつの間にか忘れるほどでした(笑)このような素晴らしい小説を作っていただき読まさていただきありがとうございます。完結おめでとうとございます！お疲れさまでした!! (2021年12月1日 19時) (レス) @page48 id: 920125ce92 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - こんばんは☆初めましてm(_ _)m刀剣乱舞アニメやゲーム大好きでコナンとのコラボ短編を含め全て読ませて頂きました（＾ν＾）ただ全体的に所々ではありますが誤字脱字が御座いましたので^^;御報告させて頂きますね。それではこれからも応援しております( ´ ▽ ` ) (2020年2月22日 19時) (レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - 雪羅さん» 雪羅さんお久しぶりです！いつも暖かいコメントありがとうございます。中々更新できませんが、これからもよろしくお願いします。更新頑張ります(^-^) (2019年8月21日 20時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朧月 | 作者ホームページ：http://fblg.jp/510814/
作成日時：2018年9月29日 22時
