Ep.154_勝ち負け�� ページ9
・
(ステージって、凄いな)
俺達のステージが終わった。本当にあっという間だった。
曲が終わった瞬間に大きな歓声が上がる。そんな中に自分を呼ぶ声が聞こえて、幸せだった。頑張ってきて良かった、そう思いながらAヒョンの方を見ると、"ステージって楽しいでしょ？"と言うような屈託のない笑顔を返された。
「……Aヒョン？ どうしたんですか？」
後攻の「Love Shot」組のステージが控えているから直ぐに舞台袖に掃けなきゃいけないのに、何故かAヒョンは観客の方を見て立ち止まっていた。
余韻に浸っているのだろうか……そう思い顔を覗き込むと、その目は大きく見開いていた。まるで目の前の光景が信じられない、そんな感じだった。
ﾕﾝｿﾝ「Aヒョン！」
A「……あ、ごめん。意識飛んでた」
ユンソンヒョンに腕を引っ張られてAヒョンはようやくこちらに目線を向けた。しっかりしてくださいよ！と言うと、「ステージの熱に当てられちゃったかも」と苦笑いをした。
A「早く掃けなきゃ迷惑だよね。行こうか」
「？……、はい！」
(誰か、知り合いでもいたのかな？)
Aヒョンは俺達の先頭でドンウク代表に丁寧に会釈して、微笑みながら観客に手を振ってステージから降りていった。しかしギリギリまで何処か一点をちらちらと気にしていたような気がしたのだ。
A「お疲れ様！ みんな完璧だったよ」
スタッフさんと何かを話した後に、ペットボトルとタオルを抱えながらAヒョンは俺達の元に戻ってきた。そして俺達一人一人にペットボトルを渡し、タオルで汗を拭ってくれる。
「もう、Aヒョンがこんなことしなくていいんですよ」
ﾏﾋﾛ「スタッフさん困ってるじゃないですか〜」
A「え、すみません……？」
ｽﾀｯﾌ「あ、いえ！ 気にしないでください……！ むしろこちらこそ申し訳ありません！！」
仕事を取られてしまいおろおろしている1人のスタッフさんに向かって謝るAヒョン。それを見てさらに困惑するスタッフさん。そんな微笑ましいやりとりに周りからくすくすと笑いが起こった。
ｷﾞﾁｬﾝ「うわ、流石"クムベンジャーズ"」
ギチャンヒョンがため息に近い称賛の声を漏らす。
舞台袖から見る「Love Shot」組のパフォーマンスは圧巻だった。このままデビューしてもおかしくないくらいの完璧で引き込まれるステージ。本当に勝てるのだろうか＿＿。俺も思わず息をついた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 104人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もち - 防弾少年団がまだ、( ﾟ∀ ﾟ)ﾊｯ！もしかして防弾少年団は夢主のボス？！ (2020年9月23日 6時) (
レス) id: 593f0591d1 (このIDを非表示/違反報告)
カナル式(プロフ) - よ だ かさん» コメントありがとうございます。展開上沢山だすことは難しいかもしれませんが、ちょくちょく出していきたいなあって思ってます！これからもよろしくお願いいたします(^ ^) (2020年5月30日 16時) (レス) id: 0d79bc4d43 (このIDを非表示/違反報告)
よ だ か(プロフ) - コメント失礼します あんスタキャラがだんだん出て来てくれて嬉しいです!!もしよろしければあんスタキャラとの絡みをもっと見てみたいです! 次の更新も楽しみに待ってます！ (2020年5月29日 17時) (レス) id: c6fcdfc168 (このIDを非表示/違反報告)
カナル式(プロフ) - 零奈さん» コメントありがとうございます！私の作品がきっかけでプエ句を知って頂いたのはとても嬉しいです！更新遅めですがこれからも読んで頂けると嬉しいです！ (2020年5月29日 16時) (レス) id: ce8ce21ff5 (このIDを非表示/違反報告)
零奈(プロフ) - はじめまして、実はこの小説でプエクを知りました…！お陰様で今K-POP沼にどっぷりです笑笑これからも応援しています。 (2020年5月15日 23時) (レス) id: 46a24024b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カナル式 | 作成日時：2020年3月25日 21時
