帰宅 ページ2
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こんなことを考えているなんて兄さんが知ったら卒倒するかもしれない
間違いなく怒られる
あの、女の人に全く興味なさそうなローさんだから兄も任せたのだろうが、それが間違いかもしれない
あの人は興味はなくても、自然と惹かれる人だ
…コンコン
ドアを叩く音の後、すぐにドアが開く音がする
ロー「…遅くなった。」
ハル「あ、大丈夫ですよ、ごはんも今できたところですし。」
なんだか、ただいまを言われなかったのもあるが、おかえりなさいという一言に躊躇する
気恥ずかしい
ローさんにはゆっくりしてもらい、配膳を急ぐ
ハル「どうぞ。」
声をかけて、配膳を終わったことを伝える
ロー「スープは…初めてだな。」
珍しくコメントするローさん
何品かあるうち、ちょっと自分なりに出来のいいスープに気づいてくれた
ローさんは手を合わせたあと、一口すくい、そのまま黙って食事を進める
私もそれに合わせて食べていた
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しばらくしてローさんが口を開く
ロー「…お前、手はいつもどうしてるんだ。」
ハル「…?」
質問の意味がわからず、ローさんの方を向くと
目が合う
見ると、さっきまでスープをすくっていた手は止まっていた
ロー「手、細かい傷があるだろう。
何か塗ったりしてないのか。」
細かい傷…言われて初めて意識して自分の手を見る
そこには女の子の手と言うには、少々荒れすぎている肌があった
ハル「そうですね…特には何もしてないです…」
なんだかちょっと手を隠したい気分だ
あんまり見られたくないものに自分の手が見えてくる
ロー「…言っておくと、汚いとかじゃねぇぞ。
ただ、痛くねぇのか気になっただけだ。」
ハル「ぁ…いぇ…はい。
…痛くはないですよ!」
ロー「そうか。」
ローさんはそれだけ言うと、また手を動かし始めた
汚いとかではないとは言われたものの
やっぱり気になってしまった
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みかんちゃん(プロフ) - 楽しみにしてます(´˘`*) (2019年10月24日 8時) (レス) id: 5684880501 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:和陽 | 作成日時:2019年9月27日 12時