#1 ローとサンジの好きな人【ONE PIECE】 (ページ24)

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早朝ページ24

(ﾄﾝﾄﾝﾄﾝﾄﾝ…)

包丁の音を小気味よく鳴らしながらキッチンに立つ

規則的な音に昨日の出来事で混乱した頭が整理されていく

いま切っている野菜を詰めたらおしまいだ

…

詰め終わったお弁当を手提げ袋に入れた

兄さんの出る時間までまだたっぷり余裕がある

…少し出かけよう

やることがあるのを思い出して、出かける準備をする

髪の毛は今日はお団子だ

…

1番ドックにと辿り着くと、すでにちらほら人がいる

目的地、廃材置き場に向かった

廃材とは言っても、造船以外の用途にはまだまだ使えるものが揃っている

…それらを物色していると、後ろから聞き慣れない声で話しかけられた

？「手伝いましょうか？お嬢さん。」

…あ、昨日のスーツの人…騒ぎのときに港にいた人だ。

逆光で顔が良く見えない

ハル「えっと…あなたは…」

サンジ「船の修理依頼でこの島に来たんだ。

それより、素手なんかでそれ触って大丈夫か？」

ハル「あ、えぇ、大丈夫です。慣れてますし。」

サンジ「…あー…でも、女の子だろ？怪我したら大変だ。

運ぶなら手伝うよ。」

運ばず、取り置いてもらうつもりだったが、運んでもらえるならありがたい

初対面だけど、悪い人ではなさそうだし、お言葉に甘える

ハル「運んでもらえるとすごく助かります…。

お言葉に甘えて、お願いしてもいいですか？」

サンジ「あぁ、もちろん。

お嬢さんのためなら御安い御用だ。」

他の人なら歯の浮くようなセリフもかっこよく言ってのけるスーツの人

初めて会うタイプだ

…ローさんとは真逆…

ハル「ありがとうございます(笑)

あの、お名前教えてもらってもいいですか？」

サンジ「そうだな、教えてなかったな(笑)

…俺は、サンジって言うんだ。」

サンジさん、なんだかさっきより表情が固くなったような気がする

サンジ「…お嬢さんの名前は何て言うんだ？」

ハル「ハル、って言います。」

もう逆光で見えないなんてことはないので、サンジさんの目を見て伝える

サンジさんは大きい笑顔で、よろしくなって返してくれた