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お礼 ページ20
ロー「構わない。
船が完成するまでに決めてくれればいい。」
ハル「…わかりました。」
ローさんは箸を取って食事を再開する
私は頭を精一杯動かす
海に出ること、
ローさんの船に乗ること、
ウォーターセブンを出ること、
すぐには結論は出ないけれど、お店ではないといけない理由も出てこない
私は膝を抱えて椅子に座り、黙々と考えていた
…
箸を置く音が聞こえた
食べ終わったのかと思って、ゆっくり顔を上げる
ロー「うまかった。
…ありがとう。」
ローさんは私の目線に合わせるためにしゃがんでいて、ら彼の顔が目の前にある
すぐにその言葉に反応することができない
ロー「…ハル？」
ハル「…あ、はい。こちらこそです。」
名前を呼ばれてようやく反応する
ロー「…そんなに悩むことか？」
首を傾げて、私の顔を覗き込むきれいな目
またうまく反応のできない私
ローさんは初対面じゃないし、知り合いでもない
でも友達と言えるほど、踏み込んでもない
ごはんを頼まれ、作り、お仕事の話をしたり、
兄のことを話したり…
静かに、ゆっくり、
程よい距離でやり取りする関係だ
でもいま、その距離は程よくない
ハル「…悩むことですよ。」
ロー「そうか。」
返事とは裏腹に全く納得していない様子で
ローさんは立ち上がる
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作者名：和陽 | 作成日時：2019年9月13日 17時
