やり直せるのなら。【名探偵コナン】

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ASide




仕事現場に到着する。


今回は暗殺。


別に人を殺すことに嫌悪感などは感じられない。





ベ「puppy、狙撃は得意？」


『ええ』


ベ「なら私がターゲットを誘い出すから、そこを撃ち殺してくれる？」


『OK』





短く返事をすれば、クスリと笑う彼女。


それに顔をしかめれば頭を撫でられる。


私は子犬じゃないんだけど。


そんなことがを思いながらライフルの準備をした。


近くのビルの屋上に登り、丁度いい位置を探す。






『……………狙撃準備完了』





スコープを覗けば、言葉巧みにターゲットを誘い出そうとしているベルモットがいる。


ターゲットの額に標準を定めた。






『…………………』






引き金を引けば飛び散る赤。


遠くで悲鳴が聞こえる。


ああ、綺麗だな。


崩れ落ちる体も、真紅に染まる瞳も。








どんな人でも死ねば安らかに眠る。







例えどれだけ穢れていたとしても。







私は何も言わずにスマホに手をかけた。


ジンに電話をかける。


コールする音がただ青空に響き渡った。







ジ「………………誰だ」


『ビショップ。任務完了』


ジ「……………………」







そこでブツっと通話は切れる。


何か言ったらどうなの。


ため息をつきながらライフルを仕舞う。


その瞬間、松田の温もりが蘇ってきた。






『……………私に彼は似合わない』





闇にまみれた黒い牧師と、


光の中で笑う何も知らない子羊。






ずっと知らないままでいて。

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