検索窓
今日:214 hit、昨日:118 hit、合計:1,145,572 hit

44 ページ45

松田Side




翌朝、太陽の光で目が覚める。


おかしいな。確かカーテンは閉めたのに……。




松「うっ……………」




体を起こすと頭に鈍い痛みが走った。


二日酔いか?そこまで飲んではないと思うんだが。


頭を抑えながら起き上がって、目の前に広がる景色を理解するのに数秒かかる。






松「なんだ、これ…………」






床に散らばったスーツ、ビールの空き缶。


三つしかないベット。


一つは俺が寝ていて、もう一つは諸伏と降谷。


そして伊達と萩原がキツキツで寝ていた。


四人ともスーツの上は着ていない。


床に散らばっているのは彼らのだろう。








…………そこにAの姿はなかった。






俺が寝ていたベットの布団の形から、隣にAが寝ていたことはわかる。


きちんと服は着てるので一線は越えてない。


越えていたら一大事だ。


ただ、何故彼女がいないんだ?


不思議に思って見渡すと、走り書きのメモを見つけた。









"ちょっと用事が出来たので外出します。帰りはいつになるかわかりません"








そのメモを見て愕然とする。


昨日「いなくなるな」と言ったばかりなのに。


Aは消えた。


だんだんと記憶が戻ってくる。









早い時間に酔い潰れた四人をタクシーに突っ込み、このホテルにやって来た。


ここに一週間ほど滞在予定だったため、経費の節約に部屋はみんなで一部屋にした。


で、シワになるからと彼らのスーツを脱がせて寝かせて。


飲み足りないからとコンビニで缶ビールを買ってきて飲んだ。


いや、飲みすぎた。






松「くそ、記憶が飛ぶまでのむなんて」






あの時俺は何をした?





『松田…………んっ、ちょっ!?』


松「んっ……………」


『まつ、だ……………』





思い出した瞬間、ブワッと顔が赤くなるのを感じた。


同時にAの姿を思い浮かべ、背中にゾクッと何かが走る。


俺は、俺は……………。








松「はあ……………やらかした」







酔っていたとはいえ、それは言い訳にならない。





俺はAにキスをしたんだ。




もしかしたらAが消えたのは俺のせいなのか。



そんな思いが頭を過った。

45→←43



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (353 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1054人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

白ウサギ(プロフ) - 麗さん» 間違えだらけですみません、ご指摘ありがとうございます。修正しました。また何か誤字や不備がございましたがお手数をお掛けしますがお知らせください。 (2021年6月3日 9時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 27ページ angei 最後のスペル iではなくlだと思います (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 同じく19ページ 半眼出だし 出 は不要かなと思ったのですが勘違いでしたらすみません (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 19ページ メイク道化かして? の 道化 は誤字ではないでしょうか? (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 15ページ 萩原だけだった日が だったら ではないでしょうか? (2021年6月2日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白ウサギ x他1人 | 作成日時:2018年11月19日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。