彼が有名になったのは好きな人を見つけるため。ただし私ではない

5話 ページ6

｢A！A！た、た、た、大変だ！き、きょ、今日さｧ!?握手会があ、あったんだよ!!｣




善逸はいつも以上に興奮していた。




ーーものすごく嫌な予感がする




｢そ、そこで会えたんだ!!｣




やっぱり……



｢相変わらず可愛くて！握手会だから握手するじゃん？？あの柔らかくて綺麗な手を握った時、不安そうな音をしながら覚えてますか？って



あ゛ぁぁぁ!!!可愛すぎる!!!｣





『…うん、よかったね』



｢あと！その後！アイツにも会えたんだ！一緒に来てたようでさ｣



『あいつ？』


｢その子の兄だよ。アイツを相変わらずでかい声でさ！あの音で本当に嬉しいって音して俺の手を握ったんだよ！今度カナヲちゃんにも会わせてやらなきゃな！｣






『カナヲ…？なんでカナヲが？』




｢あれ？A知らなかった？カナヲちゃんにも会いたい人が居てさ、それが兄の方なんだよね。しのぶさんたちにはもう会えて家族になれたから｣

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