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私は先程までとまったく同じ格好で、金庫を持って立っていた。
金庫は白い。
窓も割れていない。
私は金庫を抱えて床のカーペットに身を投げ出した。
ほぼ同時に、硝子が割れる破砕音。
正面の壁に黒い孔がひとつ現れた。
すぐに二つに増える。
床を転がるようにして、窓から離れた。
窓の向こうの高層楼閣が見えなくなる所まで。
それから脇の拳銃嚢から銃を取り出し、壁に背をつけて構えた。
机の上に手鏡があったので、指を伸ばして何とかそれを掴んだ。
汗のためにあやうく落としてしまうところだったが、何とか持ち直すと、鏡の角度を調整して窓の外が見えるようにした。
先程の映像で見えた楼閣の一室を見ると、人影が動くのが鏡越しに見えた。
どんな格好かまでは判らない。
その人影は素早く持ち物をまとめると、さっと姿を消した。
私は銃を下ろした。
そこで自分が今まで呼吸を止めていたことに気付いた。
狙撃手だ。
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ミュウ=ムー(プロフ) - 教えてくださり、ありがとうございます。 (2018年9月20日 19時) (レス) id: 1429768fb6 (このIDを非表示/違反報告)
kana(プロフ) - オリジナルフラグははずさないといけませんよ。違反行為なので (2018年9月20日 19時) (レス) id: 8d50bc542b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:皇帝ペンギンM← | 作成日時:2018年9月19日 21時