【ツイステ】人形使いのお話

褒めてもらった！ ページ20

「おはようございます！トレイン先生！
　今日はよろしくお願いいたします！」
『おはようございます！トレイン先生！
　よろしくおねがいいたします！』
「……」
「オ゛ァァァ…」


クルーウェル様が出ていってから、そんなに時間はかからずにトレイン先生が入ってきた。

まずは挨拶をするようにって言われたから、早速実践した。

大きな声で、ハキハキと、トレイン先生に挨拶をした。

でも、トレイン先生は固まって何も言わない。

…何を間違えたんだろう？


「…え、っと…あ！
　トレイン先生、が、抱いて、らっしゃる、猫、でしたっけ？
　その子の名前は、なん、ですか？」
『そっか、猫にも挨拶しないといけないもんね。』
「…ルチウスだ。」
「おはようございます！ルチウス、さん！
　…あれ、さん、であってるよね？この場合……」
『先生じゃない、よね？』
「…ふっ」
「あ！先生が笑った！」


ルチウス、さん？かな？

名前の後に何をつければいいのかわからなかいときは「さん」をつければいいって
教えてもらったからこれであってるはずなんだけど…

ピースと小声で相談してたら、なぜかトレイン先生が噴出した。


「…いや、すまない。初めて会った時と比べると
　ずいぶん正しい言葉遣いができるようになったな、と思ってな。」
「本当ですか！？やったぁ！！」
『クルーウェル様がいっぱい教えてくれました！』
「ぷふっ、そうか、クルーウェル様が、か…はは…」
「？何かおかしいことでも？」
「いや、なんでもない。…この子のことはルチウス、と、呼び捨てで構わない。」
「わかりました！トレイン先生！」
『わかりました！トレイン先生！』
「…さて、クルーウェル先生から言葉遣いを教わったと聞いた。
　私からは、マナーについてだ。」


マナー…また新しい言葉だ。


「マナーはルールほど厳しいものではないが、皆が守れば秩序ある組織となる。
　とても大切なものだ。しっかり覚えるように。」
「はい！トレイン先生！」
『はい！トレイン先生！』
「うむ、良い返事だ。」


すごいすごい！クルーウェル様に教えてもらったことを実践したら
さっきから褒めてもらってばっかりだ。

嬉しい！ドキドキする！

自分がやったことを良いぞって言ってもらえると、こんなに嬉しいんだ！

きっと「良い子」になれば、もっとも〜っと褒めてもらえるはず…！


「ピース、僕、頑張るね！」
『うん！ピースも応援してるよ！』

昨日のことを思い出した。→←「良い子」になるんだ！

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