Bet10. ページ11
「…何だったの、さっきの騒ぎ。」
呆れたような、怒ったような声の主はポムフィオーレのヴィルだった。
「さぁねぇ？オレみたいな真面目で誠実な男を狙ってくる奴の考えなんざ
想像もつかねぇよ。」
「その口縫い付けられたいの？」
「そう怖い顔するなって、きれいなお顔が台無しだぞ。」
そう言って顔に触れようとすると、案の定きつめのビンタが待っていた。
「ってぇ！」
「気やすく触らないで。この顔に何万マドルの価値があると思って？」
「へぇへぇ、すんませんでした。」
「まったく。そろそろルークに本気で撃ち落としてもらおうかしら。」
「それは割と本気で勘弁だな…」
あの金髪帽子はどうも苦手だ…
たまに飛んでるとガチ目の矢が飛んで来る。
ヤツは遊びのつもりかもしれんが、こっちからすると気が気じゃない。
…まぁ、せっかく後ろを取ったのに声を上げて襲い掛かってきたさっきの奴よりは
警戒しないといけないのは間違いない。
それもあって、面倒だが校内を歩くときはヒトの姿を保つようにしている。
羽や耳や尻尾があると、どうもアイツの狩り衝動を煽ってしまうらしい。
「どうせまた恨み買うようなことしたんでしょ。
…そろそろアンタ、本気で刺されるわよ。夜道は気をつけなさい。
ただでさえ鳥目なんだから。」
「ご忠告どうも。」
正直暗闇が苦手なのは事実だ。
夜目が利かねぇのはオレが鳥人族だからだろうな…こればっかりは仕方ない。
一応フォローするように、暗視機能も付けた眼鏡はしているが、それでも人よりは見えにくい。
とはいえ、鼻や耳は明るさとは無関係に働くし、
闇討ちされたとて返り討ちにする自信はあるが。
「じゃ、アタシはこれで。…ランチはささみの入ったサンドウィッチにしようかしら。」
「おい、オレへの当てつけのつもりか？」
「あら、低カロリー高たんぱくでいつも食べてるわよ。」
「オレのトモダチに謝れ。」
「あら、どれがお友達だったの？名前と特徴を教えてくれるかしら。」
「トモダチAからZだよ。特徴はおいしそうな艶だ。」
「ふはっ、それは失礼。せめてアタシの美の
遂に噴き出したヴィルは片手をひらひらと振りながら食堂へ向かって行った。
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白樺葵(プロフ) - かれーのるーさん» かれーのるーさん！コメントありがとうございます！具体的に好きなところを伝えてくださるのむちゃくちゃ嬉しいです！！！今後ちょっと更新遅くなるかもですが、執筆頑張ります……！！ (2021年10月9日 8時) (
レス) id: 30555c691c (このIDを非表示/違反報告)
かれーのるー - 面白い作品をたくさん作ってくださってありがとうございます。文の書き方が好みで毎回読んでいます。これからもたくさん面白い作品作ってください。😷 (2021年10月8日 15時) (レス) @page1 id: 3dcaa15021 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白樺葵 | 作成日時：2021年9月9日 17時
