【ツイステ】言繰り師の学園録

序章３４ ページ35

(→side:ラギー)

あーあーレオナさん、食うだけ食って寝ちゃったよ……牛にならないんスかね…？
つーか、「傍にいるだけで良い」とか…どんな口説き文句だっての。

…けど、確かにAくんはいい匂いっスからねぇ〜
近くにいると癒されるというか落ち着くというか…レオナさんの言うことも分かるっちゃわかるんスよね。
規則正しい寝息が聞こえてきて、Aくんと目を合わせてシシシッと笑いが出てくる。

ほら、その笑顔も。なんかこう…ホントに男なんスか？ってほど優しくて。
…まぁ、マスクと前髪のせいで片目しか見えないんスけど、雰囲気というかオーラが。
所作とか言動がゆったりしてて、下手すりゃ王族とか貴族って言われても疑わないと思うんスよね〜…
実際の出身は森らしいッスけど。
なんでも、薬作るのがめっちゃ得意な母ちゃんがいて、一緒に香水とか魔法薬とか作ってたんだとか？

…初めて会ったときは世間知らずすぎてお金の事すらよくわかってなかったもんだから
高価な香水とか魔法薬とか調合頼んでただ働きさせてたッスねぇ〜…
…オクタヴィネルの輩に止められて今はちゃんと対価払ってるッスけど…

「眠ってるレオナさんって、やっぱり猫みたいで可愛いですよね。」
「…そんなの言えるのAくんくらいっスよ…」

呑気なもんスねぇ…

「私が住んでいた森には人間と少数の妖精族しかいなかったから、
　何度見ても獣人族の方は新鮮というか、可愛いと思ってしまうというか…」
「そういうのは女の子に言ってあげるッスよ。野郎に可愛いなんて言っても怒らせるだけッスよ？」
「そうですか…気を付けます。」

やっぱどっか抜けてるッスよね……

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