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序章11 ページ12

「やっぱ腹でも痛めたんじゃないか?」

以前トイレ説を引っ張っているカリムさんは
砂漠の魔術師の熟慮の精神に基づくスカラビア寮。
思慮深く、知略に優れた生徒が多く在籍している…はずなのですが…
カリムさんのこれは思慮深いといえるのでしょうか…

バタンッ!!

「違いますよ!」

またも扉が開く大きな音がして、続いて学園長が戻って来られました。

「あ、来た。」
「まったくもう。新入生が一人足りないので探しに行っていたんです。
さあ、寮分けがまだなのは君だけですよ。狸君は私が預かっておきますから、早く闇の鏡の前へ。」

戻ってこられた学園長のそばには、おどおどとあたりを見回している生徒が一人と…

「ふぐぐー!!!」

…あれは…猫…でしょうか?学園長は狸だとおっしゃっていましたが…

「イデア先輩、見えますか?あれ…」
『…』
「…猫みたいなのがいるんですけど。」
『猫!?』

猫、大好きですものね、イデアさん。
タブレットのカメラ越しに品定めしてらっしゃるのか、暫く無音が続いた後…

『…限りなく猫に近いしネコ科の動物なんだろうけど…お猫様じゃない。』
「…そ、そうですか…」
『あり寄りのあり。』
「は、はぁ…」

おそらく、「嫌いじゃない」というニュアンスなんでしょう…多分…。

私とイデアさんがこそこそと話しているうちに、遅れて来られた新入生の方が寮分けされていました。

『汝の名を告げよ。』
「ユウ、です。」
『ユウ……汝の魂のかたちは………』

間。

私の寮分けの時と同じような長い間…この方も鏡を悩ませるような魔力の持ち主なのでしょうか…?

『…………わからぬ。』
「なんですって?」
『この者からは魔力の波長が一切感じられない……
色も、形も、一切の無である。よって、どの寮にもふさわしくない!』

高らかに宣言した闇の鏡の声に、会場のざわめきが再び沸いてきました。
どの寮にもふさわしくない生徒…?そんなことありえるのでしょうか?
当の本人もポカンとしてらっしゃるし…

「おぬしと真逆じゃの、A。」
「え、えぇ…」

ひょこっと現れたリリアさんが件の新入生に興味を持ったようです。
リリアさんは妖精族の方なので、私たちには捉えられない何かを感じてらっしゃるのかもしれません。

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作品ジャンル:ファンタジー
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リゼ - 白樺葵さん» 学園内の身長のトップはツノ太郎では、、、 (2022年6月23日 14時) (レス) @page32 id: bd60c7e03e (このIDを非表示/違反報告)
白樺葵(プロフ) - 星猫さん» >星猫さん こんにちわ!知っているレベルで言えば「僕のヒーローアカデミア」「BEASTARS」「怪物事変」「文豪ストレイドッグス」…と、このあたりでしょうか?総じて異能力バトルや、妖怪が出てくるお話が好きです(^^) (2021年3月4日 17時) (レス) id: 62e8178f4a (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか? (2021年3月4日 17時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白樺葵 | 作成日時:2020年11月9日 22時

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