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二十話 ページ25

あのあと、すぐに男の子は目を覚ました。

俺とお父さんは医者を呼び、男の子が目を覚ましたと伝える。

目覚めてすぐ、男の子はこう言った。

「……お父…さ、ん?」

彼はか細い声で父親を呼ぶ。

そして自分の置かれている状況を理解しようとする。

「……ここ、は?」

誰に聞いているのかは分からない。

「…ここは、病院だよ」

俺が答えると、彼の首が少し動いた。

彼の首が俺に向き、彼は薄く笑みを浮かべた。

「……そっか…教え、て、くれて…ありがと」

途切れ途切れに彼は感謝の言葉を告げる。

その一生懸命な姿に思わず口元が歪む。

…わ…可愛いなぁ…。

不覚にも、そう思ってしまう。

すると、医者が彼に向かって話しかける。

「…ええっと、君…名前、言えるかい?」

「…?………"大地"」

「名字は?」

「分か、らない…」

「そっか…お父さんはどこにいるの?」

「車、乗って…山、から落ちて…目が覚めた、ら…もう、いなかった…」

「うん。そっか…怖かったね」

「うん…でも、今、も、怖い…」

大地君の眉の端が下に下がる。

「そうだよね。でも、大丈夫だから…」

慰めるように、医者は言う。

「怖い人じゃ、ない?」

怯えた瞳で、医者に聞く。

「うん。先生もだけど、ここにいる人達は、君を、大地君を、助けてくれる人達だよ」

「そう、なんだ…うん、分かった…」

大地君の緊張が、少し解れた気がした。


その後___

数日後、少しずつ回復していってる大地君と二人きりで喋っていた。

「大地君、これ見てよ!」

「わあっ!鶴の折り紙が沢山!」

俺は自慢げに千羽鶴を大地君に見せる。

てっぺんには、<大地君、頑張れ!>のメッセージカード。

「ありがとう!…あれ?……あー、うー…」

少し戸惑った様子を見せる大地君。

「?…どうしたの?」

「え、ああ、名前…」

大地君の不満の原因は名前だった。

「僕の本当の名前、き、京…なんだよね…」

「…え?」

大地君、もとい京君は、小さく首を縦に振った。

「うえぇぇえええぇえ?」

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こきあ@アホ毛同盟@カオス家族同盟*母(プロフ) - いっつんさん» ありがとうございます!会話はかなり力を入れているので、そう言ってもらえると嬉しいです!これからも頑張らせていただきます! (2020年8月23日 16時) (レス) id: 2afde1be33 (このIDを非表示/違反報告)
いっつん(プロフ) - 小説拝見しました! ミステリー小説は犯人の動機やトリックを考えなければならないので大変ですよね……。ちょっと生意気な妹ちゃんと兄くんのやり取りが可愛くて好きです! これからも執筆頑張ってください! (2020年8月23日 15時) (レス) id: 9672a7ee0b (このIDを非表示/違反報告)
こきあ@アホ毛同盟@カオス家族同盟*母(プロフ) - あきさん» あーね…読者観点と作者観点ってやっぱかなり違いがあるんだねぇ………(( (2020年7月23日 18時) (レス) id: 2afde1be33 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - えっとね、せいにぃは好青年感するなぁ。神崎さんは好きよ。京は少しナルシストっぽいところが感じられるんだけどそこ好き。妹ちゃんツンデレだよね、遅くなってごめんよー。 (2020年7月23日 18時) (レス) id: f9bd0e9f58 (このIDを非表示/違反報告)
こきあ@アホ毛同盟@カオス家族同盟*母(プロフ) - みるくプリンさん» ありがとうございます!!まあ、これからまだ先があるので何とも言えなかったのでしょうが…(笑) (2020年6月28日 20時) (レス) id: 2afde1be33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こきあ x他1人 | 作者ホームページ:無い。  
作成日時:2019年12月15日 13時

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