がんばれ！腐り男子一松！ (ページ1)

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ー1ー冷たい世界ページ1

俺は、いつも必要な時に動けなかったり何かと面倒を起こしていた。
意識をしたことはない。でも、周囲が俺に『ウザい』と語りかけてきてるようで寂しくも一人になれる時間をどこか安心すら抱いていた。
そんな毎日がずっと過ぎていくと思っていた。

それなのに、俺は。

一人ぼっちだ。

気がつけばクラスメイトはみんなみんな、俺を怖がって近づかない。
話し掛けようとするとゴミを見るような目で俺を見る。『お前がチクったのか』と言われることもあったが俺には何のことを言ってるのかさっぱりだった。

ただ、数少ない友達の中で、一人。
変わった奴もいた。

『お前のとこの兄弟…?何かうぜーよな。一松…おまえはしらねーだろーけどお前だけ、仲間外れにされてるぜ…?ーーーーーーーーーーー……っだよな。…ーーーーは、…そんなお前が…』

何を話していたのかよくわからない。

すべてを聞き取る前に俺の頬に冷たいものが落ちた。
雨…?

手で触れて確認をする。

…これは。

｢い、一松…?なんで、…泣いてるんだ?｣

おそ松兄さんに掃除当番を無理矢理かわらされたカラ松が俺を見て呆然と呟く、そして強い眼光で俺の前にいる男を睨みつけた。

｢ち、…違…｣

なんで、…みんなの話を聞いただけなのに。
こんなに心が痛いんだろ。
クソ松がこんなに真剣になるほどの事を隠してる、そういう事なのだろうか?
俺は、俺は…。

もう、どこにも居場所はないのかもしれない。

あったとしても、それは置物のような席で。
ぽっかりと心に大穴が空いたような錯覚に陥る。

口に出せないけど、

ごめんなさい。

クソ松が俺に駆け寄って来る間でのあいだ心の中で唱えていた。

え?
そのあとどうしたかって?
クソ松がしつけーから縄跳びの縄でふんしばって窓から釣るし下げてるとこをチョロ松兄さんに見つかってせめて学校ではこういうことをするなと一時間近く説教されたけど説教というよりなんか、茶飲み話でもしてるような感じだった。

多分、俺に気を使ってたのかな。