28話 ページ28
2人は無事脱出に成功し森の中を歩いでいた。道は整っておらずでこぼこだ。しかし、仕事上2人は普通の人より歩き慣れていた。
Aは重い足取りでゾムの後を歩いている。荷物は無事取り返したから良いもののこれからどうなるのかまったく検討がつかなかった。なので、Aは思い切って聞いてみた。
『あの…、これからどうするの？』
ゾ「帰るんやで国に」
『どうして私を追って来たの？」
ゾ「どうしてって、好きな人おったら探したくなるやろ？」
『私はあなたを撃ったのよ？』
ゾ「それでも、Aが好きやから……かな」
それを聞いたAは信じられなかった。こんな私にここまでしてくれると思っていなかったからだ。こんなに私の事を想ってくれる人を私は撃ったのだと思うのと同時に私が国に帰ってどうなるのかが心配になった。多分殺されるだろう。
『あなたが私を好きでいてくれたのは嬉しかった。だけど私はその時チャンスだと思った。油断したところで殺してやろうとずっと思ってた。けど、できなかった。』
ゾ「？」
『今度はあなた達が私を殺すのでしょう？私があなたを撃ったから。殺そうとしたのは事実だから』
好きな人を撃ってしまった後悔と殺されるのではないかという恐怖が彼女の中で入り混じる。彼女はその場で泣き崩れてしまった。
ゾ「A泣かんとって。全部俺に話してぇや。お前に何があったん？本当はおまえがスパイでも俺はええねん。だってあん時俺を殺さなかったから俺はここにいるんやで？」
『ごめんなさい、ごめんなさい………』
ゾムは彼女を優しく抱きしめ、頭を撫でた。彼女はすすり泣きながら謝り続けた。彼女はひとしきり泣き終わった後、彼の腕の中でぽつりぽつりと過去の事を話した。ゾムは一言一句真剣に聞いて相槌をうって彼女をまた抱きしめた。こんなすぐに壊れそうなか細い小さな体でどんなに重いものを背負っていたのかと思うと胸が締め付けられた。気付いてあげられず、また、知ろうとしなかった自分をゾムは恥じた。
ゾ「皆んなも絶対許してくれる。俺が保証する。だってAは優しくてめっちゃええ子やってこと俺知ってんで」
『………うん……ありがとう』
お礼を述べた彼女は泣き疲れたのかそのままゾムの腕の中で眠ってしまった。ゾムはインカムを繋ぎロボロに回収に来てくれと頼んだ。
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雪だるま(プロフ) - 傘お化けさん» コメントありがとうございます！ゾムさんは推しますよもうしんどい。続編、新作を待っていただける読者さんの声を聞けて大変嬉しい限りです。長い間待たせるかもしれませんが新しい作品が作れるよう努めてまいります。最後までお付き合いありがとうございました！！ (2018年7月19日 23時) (
レス) id: a79d36039b (このIDを非表示/違反報告)
傘お化け(プロフ) - コメント失礼します！私もゾムニキ最推しでゾムのお話ばっかり書いています。完結、おめでとうございます！続編が出たら読ませていただきます！もちろん、新作の場合も読みます！これからも頑張ってください (2018年7月19日 23時) (レス) id: 4b6ec1c8eb (このIDを非表示/違反報告)
雪だるま(プロフ) - ぺんぺけさん» コメントありがとうございます(^^)そう言って頂けて大変励みになります！毎日投稿頑張るんで楽しみにしててください。 (2018年7月3日 11時) (レス) id: a79d36039b (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺけ - コメント失礼します。夢主さんとzｍさんの関係いいですね！好きです、これからも頑張ってください！ (2018年6月30日 12時) (レス) id: 84b17b0d54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪だるま | 作成日時：2018年6月24日 1時
