20話 *流血あり ページ20
『…………』
彼女は無言で銃を撃つ。ゾムは避けきれず肩に当たってしまった。
ゾ「つっ!!」
服が裂けゾムの肩から真っ赤な血が溢れ出す。幸いかすっただけのようだが血が止まらない。
ゾ「嘘やろ!?A!!!」
彼女は険しい表情でゾムを撃つ。痛めつける為だろうか弾丸は体をかするだけだ。
ゾ「なんか、言ってや!!A!!!!」
弾丸を避けなおも叫ぶゾム。だが、その声は彼女に届かない。彼女は銃口をゾムに向ける。
ゾ「っ、1年も俺らを騙してたんか」
『そうだよ』
やっと彼女が口を開いた。その口調はいつもより冷淡で冷たかった。
『ずっと、チャンスが来るまで待ってたの』
ゾ「そうか、そうやったんやな。じゃあさ。1つ質問してもええか?」
『なに』
肩を負傷しても余裕のポーカーフェイスを貫くゾム。やはり、殺しの業界で恐れられているだけの事はあるとAは改めて思った。
ゾ「なんで腕震えてるん?」
『っ!?』
銃を持つ彼女の腕は震えていた。だから、弾丸はゾムに当たらなかったのだ。
ゾ「なんか、あったんやろ!?俺に言うてみぃや!!」
『うるさい!!!』
1つの銃声が響いた。
ゾ「ぐぁっ!」
それは、ゾムの左足を撃ち抜いた。ゾムはその場に膝をついた。血がどくどくと溢れ出す。
『ちっ』
Aの銃の弾が底を尽きた。最低限の装備しかしてこなかった為、予備の弾を用意していなかったようだ。
Aの息は乱れていた。どうして?なんで?殺せないの?余分な感情が彼女を縛る。ナイフに手をかけるが手が震えて持てそうにない。いつも通り殺せば良いだけなのだ。敵の基地に入り込み仲間と思わせて殺す事を彼女は何度もしてきた。標的は虫の息だ今ならやれる。けれども、体が思うように動かない。なにかが邪魔をする。
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雪だるま(プロフ) - 傘お化けさん» コメントありがとうございます!ゾムさんは推しますよもうしんどい。続編、新作を待っていただける読者さんの声を聞けて大変嬉しい限りです。長い間待たせるかもしれませんが新しい作品が作れるよう努めてまいります。最後までお付き合いありがとうございました!! (2018年7月19日 23時) (レス) id: a79d36039b (このIDを非表示/違反報告)
傘お化け(プロフ) - コメント失礼します!私もゾムニキ最推しでゾムのお話ばっかり書いています。完結、おめでとうございます!続編が出たら読ませていただきます!もちろん、新作の場合も読みます!これからも頑張ってください (2018年7月19日 23時) (レス) id: 4b6ec1c8eb (このIDを非表示/違反報告)
雪だるま(プロフ) - ぺんぺけさん» コメントありがとうございます(^^)そう言って頂けて大変励みになります!毎日投稿頑張るんで楽しみにしててください。 (2018年7月3日 11時) (レス) id: a79d36039b (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺけ - コメント失礼します。夢主さんとzmさんの関係いいですね!好きです、これからも頑張ってください! (2018年6月30日 12時) (レス) id: 84b17b0d54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪だるま | 作成日時:2018年6月24日 1時