じゃあ。私と一緒に[d!!]

＊ ページ23

gr「は…？」


『その子ね、才能がないだってさ』


このクロスは特注品だ
持ってるのは俺とあいつだけ
なら……このシキが言ってるのはあいつだ
あいつに才能がないだって？


gr「ふざけんな」


『おっと……』


gr「さっきから黙って聞いてりゃ好き勝手言いやがって！お前に何がわかる！」


『さっきから黙って聞いてりゃだって？ぜんっぜん黙ってないよ。ずっっと叫んでる癖に』


gr「は？！」


『死にたい死にたいって叫ぶ癖に、生きたい見返してやりたいあいつと並びたいって！
私からしたら君が憎くてたまらない
そのくせ自分が死ぬことを復讐だのなんだの…
うるっさいんだよ！』

gr「……」


一頻りに叫んだ後、シキは何もなかったかのようにまたふわっと笑った
そしてこちらに数歩近づいた


『私に怒鳴るくらい大切な人がいるなら、まだ死んじゃダメでしょ』


gr「…ははっ、そうだな」


こいつと話してると、自分が透明になるような気がする
全て見透かした上で
受け入れられているような


『じゃあね』


gr「はぁ…わかったわかった」


『んふふ、あったかくなってよかったよ』


そう言って俺に淡い黒の羽を手渡して
屋上を降りていった
あぁ…噂の意味がわかった




こんな事言われたら





gr「死ねない(・・・・)だろうが」

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