39、好奇心は少女を殺す ページ39
××
案内された"金庫室"には大勢の男性達が綺麗に整列されていた。年代も別々で中年男性から私よりも歳下であろう少年もいた。唯一の共通点といえば、皆 `首輪´ をつけていることだろうか。
「……あの、この方々は？」
「私の部下だ。おいお前ら、さっさと準備をしろ！」
Aさんが厳しい口調で命じると整列していた部下の方々は一気に散らばり、慌て準備を始める。あの、と私は口を開いた。
「何かな？」
「私、
「……ブラックジャックは？」
「いえ全く」
「
「いえ……」
Aさんは絶句していた。
そもそも、ただの片田舎の女子高生が
「……全く、話にならないな。
何か他に知っているのはないのか」
「……
Aさんは再び絶句する。
沈黙。
「……分かった。
幼稚園児の遊びだな、と文句を云いながら部下の少年からトランプを奪い取りシャッフルを始める。その手捌きは実に美事なもので相手が警戒すべき人間だということも忘れ、思わず見入ってしまった。
「そういえばA先輩は、」
「おい待て。誰がお前の先輩だ」
しまった。
完全に何時もの癖で先輩などと親しい間柄のように呼んでしまった。それが余程、逆鱗に触れたらしく、凄まじい殺気を発するA先輩に後ろに控えていた部下の方々が震えていた。
「私も随分下に見られたものだな。
私の異能は"宝石王の乱心"『部下の寿命を同価値の宝石に変える』能力だ」
「……はぁ」
「クズ共の命を価値ある宝石に変える能力。
実に素晴らしいだろう？私こそが王だ」
「は、はあ」
「……」
どうやら予想していた反応ではなかったらしくA先輩は盛大に顔を歪める。無論、私も口には出さないだけでA先輩の異能の詳細には驚いた。人の命を宝石に変える、なんて。こんな悪趣味過ぎる能力もあるのだなとある意味感心した。
「あ、ですが王がA先輩の事なのでしたら、"宝石王の乱心"といいますのはA先輩のことになりますよね。A先輩はご乱心中なのですか」
空気が氷点下に凍りついた気がした。
しかし、断じて勘違いして欲しくないのだがそれは決して嫌味や皮肉で云ったのではなく、ただ純粋な疑問、そして単純な好奇心だったのだ。
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黒灰白有無％(プロフ) - 試しにと思い読んでみたら迚も面白かったです！！賭ケ/グ/ル/イは少々爆笑 Aが割と多く出て来るのは珍しいですね。凄く良い話だったので其の儘続編も楽しませて頂きます！！ (9月8日 3時) (
レス) id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
そよそよ - A''''わずか一話で死んだのにいいキャラだった (2023年4月14日 18時) (レス) id: 28bb2962c4 (このIDを非表示/違反報告)
モモンガ←？ - すっごくこの作品大好きで何回も読んでます！！七竈ちゃん可愛くて大好きです!!!!!! (2022年8月25日 13時) (レス) id: e4f6a8b567 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン - Aはいいキャラしてるんだよなぁ (2022年1月4日 8時) (レス) @page50 id: 168fc3a64e (このIDを非表示/違反報告)
neko - 太宰さん…。 (2020年5月11日 15時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
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