自慢の彼女【及川徹】

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ここまで日向について来れた人がいるだろうか。
点が決まっていた変人速攻だが、
犬岡はそれに"慣れ"てついてきている。


中学でも高校でも高さの壁にシャットアウトされてきた日向。やっと手に入れた自分よりずっとデカい相手と戦う方法。それがまたたった1人のブロッカーに止められた。


それでもまだ日向は戦意を喪失してはいない。


喪失… そんなもの日向にはないのかもしれない。
落ち込むどころか、笑っていた。
初めて見つけた好敵手、ライバル。


そして、トスを打つ時に目を開けた。


「"翼"がないから、人は飛び方を探すのだ」


もっともっと成長を。



結局、烏野が音駒に勝つ事は出来なかったが
2試合3試合と有意義な試合をする事が出来た。




「また音駒とやりたいなら公式戦だ」

「全国の舞台、沢山の観客の前で、数多の感情渦巻く場所で、でっかい体育館で、ゴミ捨て場の決戦、最高の勝負、やろうや」



『ハイ！！！』



猫又監督の言葉に次もまた会えるように、戦えるように、成長して強くなって行かなければならないと強く思った。


*


各々の監督へ挨拶をし、皆でコートを片付ける。

「おい、」

「あ？なんだてめえコラ」

「あの そ そっちの … マネージャーさんのお2人の名前なんて言うんですか」(小声)

「てめェェ！！ウチの大事なマネにちょっかい出す気かああ！？？」

「いや、話しかける勇気はない」


まさかの話しかけられない宣言。


「…潔子さん。清水潔子さん。
　…も1人がAさん。如月Aさんだ」

「名が体を表している！！」

「そうだろう！俺も最初話しかけるまで大分かかっ たからな」

「でもな、話しかけてガン無視されるのもイイぞ」

「Aさんに関しては、無駄に面倒臭い奴がいるから気を付けろ」

「？」



いつのまにか仲良くなっていた田中と山本君。

その他部員達も音駒の人たちとコミュニケーションを取っていた。

影山は研磨君に話しかけたいがコミュ力ゼロなため、怯えさせる。

日向と犬岡君は会話が意味不明。

旭に関しては…見た目で怖がられていた。


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