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140.小田島陸 ページ40







七夕当日は、体育館でちょっとしたイベントが開催された。



理事長や、生徒会長の葵の話のあと、1年ぶりに会える織姫と彦星をイメージした簡単なダンスを、男女ペアになって踊ることになっていた。



体育の授業で少し練習をしたが、相手との距離が近くなるために、誰とペアになれるのかみんなソワソワしていた。


曲に合わせて、1人づつペアになっていき、とうとうAの番になる。



((緊張してきたな……
全然知らない人とペアになったら気まずい。))




そんなことを思いながら顔を上げると、そこには陸が立っていた。




『あ、陸くん。
良かった、陸くんで。』



「え……
よろしくお願いします。」




知った顔でホッとすると、陸も少し驚いたあと微笑んでくれる。


普段からダンスをやっているだけあって、Aの拙い動きも全て受け止めてくれる。



((すごい、さすが陸くん……
練習の時よりずっと踊りやすい。))



(光輝、海司、ごめんな。
でも、この想いを封印する変わりに、今日だけは許してくれよな……)





女子生徒A「ねえ。小田島くんと実行委員長さんのペア、すごい良くない?」



女子生徒B「分かる!悔しいけどお似合いだね……」



光輝「くそー、何で陸なんだよ。」



海司「………。」




陸の優しい視線と気遣いに、周りから感嘆の声が上がっていることに、本人たちは気が付かなかった。



海司(陸………。やっぱりまだ諦められてねえよな。
俺、どうしたら………)




ダンスが終わると、色んな人が声をかけてきた。



クラスメートA「Aさん、とても素敵でしたわ!
練習の時の奏さまとのペアも素敵でしたけど、今日は本当に感動致しましたわ!」



『ええっ、そんなに!?
陸くんのスキルのおかげかな。』



クラスメートB「それだけじゃありませんわ。
彼のあなたを見つめる目、とっても優しかったですわ。
大事にされているのね。」



『え………』





気のせいではないのが、目の前で見ていた自分にはよく分かる。

照れてしまうほどに優しい表情だった。



まさか、という思いに首を振り、陸はみんなに優しいのだと笑って弁明した。






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うみか(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます!これからもネクストには活躍していただくので、よろしくお願いします。 (2021年7月29日 21時) (レス) id: 81b182e416 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 更新ありがとうございます!いっちゃん好きなのでなんなほっこりします (2021年7月29日 1時) (レス) id: 333f181d63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うみか | 作成日時:2021年7月27日 0時

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