狐、オメガです【呪術廻戦】

Ωの狐とチョコレート3 ページ31

〜棘先輩〜
コンコンとノックをすると、すぐに扉は開き、棘先輩がこちらを見る。
来たのが俺であることを確認すると、腕を掴み、部屋へと入れる。


『お、怒ってます…？』


狗「おかかー」


どうやら怒ってはないらしい
表情などでも怒っている感じはない、一旦安心する


狗「高菜、いくら」


『え、代わりに…ですか？』



日付が変わったことは特に気にしていないが、遅れた代わりにチョコを俺の手で食べさせて欲しい、とのこと


『え、と…マドレーヌでちょっと食べにくいかもですけど…』


狗「しゃけしゃけー、こんぶ」



問題ないらしい
座椅子に座る先輩と向かい合い、マドレーヌを1つ取り出し、棘先輩の口へと持っていく

棘先輩は1口、1口とマドレーヌを食べていく
なんだか見ている方も恥ずかしくなってくる…



最後の1口、先輩は俺の指ごと口へと入れる




『！？』


驚きのあまり指を抜こうとするが、棘先輩はそこまで見越してたかのように、腕を掴む
指は抜くことが出来ず、されるがままだ
棘先輩の口の温度と舌の感覚が伝わってきて、ゾクゾクしたものが背中を走る

狐耳と尾が勝手に出てきてしまう



『ちょっ…棘先輩っ…』


体を快感で震わせると
棘先輩はゆっくりと口から指を抜いてくれる
そしてにんまりと、妖艶に笑った


ぶわっと顔に熱が集まる
だが棘先輩は俺に余裕を与えてくれない
今度はマドレーヌを自分で1つ取り出し、俺の口へずいっと近づける


『〜〜っ』


言葉にならない声を上げてから、意を決して棘先輩の手からマドレーヌを食べる
見られてる中食べるのはこんなに恥ずかしいのかと実感する
心臓がドキドキとうるさく鳴り、呼吸が上手く出来なくなりそうな感覚

味なんて感じている余裕ない



ゆっくりと食べ進めると、当たり前だが棘先輩が持っている場所が残る
これ食べるには棘先輩と同じ事しないといけないのでは、とちらりと見ると
棘先輩はニヤニヤと笑いながらケータイをこちらに向けている


『…っ』



今まで撮られていたのも恥ずかしいのだが、それよりも今からすることも撮られるのが…いや、同じ事だ、やってしまえ！



『んっ…』


半ばヤケクソで棘先輩の指ごと最後の1口を食べる
指を噛まないように気をつけて食べ、仕返しと言わんばかりに指を少しだけ舐めて口を離すと棘先輩は満足そうに頭を撫でる

『ばか…』


どこのjkだと思いながらも、そう言ってフェロモンを撒いてしまう前に部屋を出る



顔だけでなく全身熱い_

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