２７ 思いを ページ17
Aside
「ありがとう」と笑っていった私を見て、辻くんは久しぶりに顔を赤くした。
その表情にまた、期待してしまう。
どうしていいかわからなくなって、私はそのまま黙り込んでしまった。
隣を歩いている辻くんも、何か考え込んでいるようで、黙ってしまう。
二人の間に、気まずく感じる沈黙が流れた。
いつもなら、沈黙になっても気まずさは感じないのに、
今日の沈黙はなぜか気まずく感じて、落ち着かない。
そのまま数十秒の時が流れた。
それは一瞬のはずだったのに、とてもとても長く感じられた。
「……っあの」
数十秒後口を開いた辻くんは、何か緊張しているように見えた。
この雰囲気でそんな顔をされたら、本当に期待してしまう。
私は天然でもなければ、少女漫画のヒロインでもないのだ。
普通に接したりできない。
「藤堂さん＿＿＿いや、A、さん」
「！！」
「……その、
俺は本当に、Aさんに感謝していて、
Aさんのことを尊敬していて＿＿＿＿＿
だから、もし、Aさんが俺のことを嫌っていなかったら、
少しでも、好ましく思ってくれているなら、
どうか俺と、
付き合って、もらえませんか？」
その言葉に、私は胸がいっぱいになった。
苦しいほど、胸がいっぱいになって、
涙が、こぼれた。
泣くのなんて、久しぶりだった。
まさか、辻くんが同じ想いでいてくれたなんて、知らなかった。
涙が止まらなかった。
止めようと思っても止まらなくて、ぐしゃぐしゃになる顔を必死に隠した。
返事を、返さなきゃいけない。
きっと、たくさん考えて、想いを伝えてくれたから。
想いを伝えることがどれだけ大変か、わかっているから。
私は、勇気が出なかったから。
「私も、辻くんが好きです。
お付き合い、させてください」
辻くんが目を見開くのが、よくわかった。
きっと、辻くんも驚いたんだと思う。
告白してもらったのに泣いてしまったから、もしかしたら拒絶だと思わせてしまったのかもしれない。
「っありがとう。
……絶対、幸せにします」
「うん。
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かるーあ(プロフ) - 浦尾さん» ありがとうございます！頑張って勉強するので、待っていてください！ (2023年1月1日 16時) (
レス) id: 4b43571831 (このIDを非表示/違反報告)
浦尾(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています！続編も待ってます‼︎‼︎受験頑張ってください‼︎‼︎ (2023年1月1日 14時) (レス) @page19 id: d2e60cb096 (このIDを非表示/違反報告)
かるーあ(プロフ) - ペネロッペさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2022年12月30日 23時) (レス) id: 4b43571831 (このIDを非表示/違反報告)
ペネロッペ(プロフ) - 続き待ってます！大学受験応援してます！ (2022年12月30日 22時) (レス) @page19 id: cfc5c909f4 (このIDを非表示/違反報告)
かるーあ(プロフ) - 美園さん» ありがとうございます！そんなふうに感じて読んでいただけていたなんて光栄です！最速で決めて続編始めて見せるので、待っててください！美園さんも、受験一緒に頑張りましょう！ (2022年12月18日 22時) (レス) id: 4b43571831 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薫 | 作成日時：2022年11月27日 23時
