75,「仕草」 ページ31
驚いている私を余所に。
お構い無しにはむはむと甘噛みし続けてくる青宗君。待って、何してるんだこれ一体？？
いい加減恥ずかしいんだが………って、え、
『せせせ青宗君や！！？何してるのかね！？』
「………。」
今度は甘噛みを辞めたかと思うと動物が飼い主にするかの如くぺろぺろと舐めてきたのだ。
…………うん。脳内にはスペースキャット。
てか擽った！？動物とかとは違って人間の舌だからザラッとしてるし長いし！！待て待て！！？
『辞めっ、青宗君何してっ、ぅあ、ちょっ！？擽ってぇし何かゾワゾワするから辞めろ！』
「っ、ん、」
私が辞めろと青宗君の胸板を軽く押すと、彼は不満そうに眉をきゅむっと引き締める。
が、少しそのままの状態でいると仕方なさそうにしながらもすすす…と離れていった。
けれどもそれで万事解決とはならない。
『青宗君？何で、なっ舐めたりしたんだよ？完全に今はアットホームな雰囲気で私を家に黙って見送る感じの流れだったろ！？』
「あ、いや…そうしないとAが離れていっちまう気がして、その、引き止め方なんて分からないし」
ううぅぅぅーーん可愛いけど駄目だよ可愛いけど！4分の3くらい許してやりたくなるけども！！！
多分一人じゃ寂しくて飼い主に縋る大型犬みたいな感じなんだろう！！可愛いなコノヤロウ！！！
『あーー、えと、青宗君』
「なんだ」
『携帯って持ってるか？』
「あぁ………連絡用に持たされている」
持たされている、っていう言葉に違和感は覚えたけど敢えてスルーしよう。とりあえず持ってるらしいし。
『んじゃメアド交換するか。寂しいならそれでいつも電話なりメールなり出来るだろ』
「…………！」
ぱちぱち、と瞬きをした後、表情は変わらないのに雰囲気がパァァッ！！と嬉しそうになった青宗君。
懐から携帯を取り出して私にスッと差し出してきた。
(…………なんだか犬に懐かれたみてぇ)
カコカコカコとお互いの番号の登録をしていく。
その間、青宗君は私の服の裾をきゅっと握って横目からでも分かる程そわそわしていた。
『…………ん、ほい。出来たぞ』
「…ぁ、ありが、と………」
そわそわうろうろする青宗君に笑いを堪えながらも登録後の携帯を渡すと、彼は言い慣れていない様に掠れた声でお礼を紡いだ。
いや可愛いな？
ー
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愛\(??)/(プロフ) - 続きが楽しみです！！ (9月8日 16時) (
レス) @page37 id: 1f94bf8b32 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高です最強です文才天才すぎですめちゃくちゃ好きです、、お手隙の際に更新してもらえたら嬉しいです！！完結までついて行かせてください！ (2023年1月20日 14時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - 可愛いのとか、弟にしたくなるきもちわかります！こんなにも私が望んだ作品はないです！！ありがとうございます！！これからも更新頑張ってください (2023年1月2日 2時) (レス) @page33 id: 8c92803490 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！更新ってしないんですか？私、この小説が大好きです！ 更新待ってます！！！！ (2022年7月24日 1時) (レス) id: 50f3e04b49 (このIDを非表示/違反報告)
ぴゃ - サーモン……！！寿司ネタのサーモンは苦手ですけど、塩焼きの鮭なら大好きでありますわ！！！なので……続きをお恵みくださいまし………ｶﾞﾊｯ… (2022年7月16日 19時) (レス) @page40 id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：実珠
| 作成日時：2021年8月4日 22時
