約束【桃】 (ページ25)

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月夜に照らされながら照と手を繋いで歩く。

照「てかAって俺の気持ち本当に気付いてなかったの？好きでもない女のためにここまで鍛えるかよ」

『え？わたしのために鍛えてくれてたの？』

確かにひょろひょろだった照はある時突然鍛え始めた。

今では鍛え抜かれたその身体は女子だけでなく、むしろ男子に憧れられている。

照「当たり前じゃん。俺が守るって言ったじゃん。
A守るために毎日鍛えてんの」

そんな風に言われてキュンとしない女の子いないよ。

やっぱり照はずるい…

照のせいでトクトクと高なる心臓。

この勢いでわたしも気になること言っちゃおうかな…。

『あのさ、ひとつだけ言ってもいい？』

ん？と眉を上げてこちらを見る照。

『わたしって照の本当の彼女になったんだよね？』

照「え、そうだけど？何？今更やっぱなしとか言うなよ？」

『じゃあ、さ、もう他の子の頭、、ポンポンしないで…』

だんだん小さくなっていく語尾。

無反応な照に、引かれたかな？と思い恐る恐る横を見ると両手で顔を覆ってる照。

照「なにそれ、嫉妬？可愛すぎんだけど」

照「A以外の女に触れたいなんて思ったこと一度もねーよ」

そう言ってグッと引き寄せられたかと思うとちゅっと頭にキスを落とされる。

そのまま肩を抱かれて家まで帰った。

…

付き合ってからは今までのオラオラな照はどこへ行ったのやら。

一気に甘々モードに変わっていった。

わたしは毎日照の甘い瞳に溶かされそう。

スカートが短すぎるだとか俺以外の男に笑いかけないでだとか、なかなかハードな要求もされたけど、

そんな風にヤキモチを焼く照が可愛いなって思った。

チョコレートとかタピオカとか甘いものが大好きで、

部屋にはシルバニアファミリーのコーナーがあって、

甘えん坊で独占欲が強くて嫉妬深くて、

強面なのに目が無くなるぐらいくしゃっと可愛く笑う。

そんな一面を知れば知るほどギャップが可愛くて、日に日に照のことが好きになって愛おしいとさえ思うようになった。

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